32歳で現役復帰した、高橋大輔の決意

「やっぱりスケートが好きだから」
週刊現代 プロフィール

次世代の子どもたちのために

――現役続行を明言されましたが、今シーズンは国際大会のこともお考えですか。

高橋:近い目標はこれから考えますが、B級の国際大会には出てみたいと思っています。もしも自分がその器だと思ったらグランプリシリーズ(国際試合の上位成績選手が出場できる大会)に挑戦するかもしれませんし。その時の自分の状況と気持ちで素直に判断したいと思っています。

――復帰して初めてスケートが好きと公言できるようになったそうですね。

高橋:はい。ちっちゃい頃から好きで始めたはずだったんですが、やがて重圧の中で戦い続けるうちに、好きなのかわからなくなってきて。でも、今は氷の上で日々、試合に向けて練習していることに喜びを感じられる。やっぱり好きなんだと思います。

――我々から見ると、自信も取り戻したように見えます。

高橋:そうですね。引退前の2年間はどんどん自信がなくなり、負けていく自分も受け入れられなくてスケートをしている自分さえ嫌いになっていた。でも引退から4年を経て、平昌オリンピックも仕事で見させていただき、いろんな経験を全て受け入れることができてすっきりした。

 

そして現役に戻り、やれることが増え、前より質のいい4回転ジャンプも飛べるようになり、32歳でもまだまだ成長できるとシーズンを通して感じられたことがすごく自信になりましたね。自分ではわからないけど、周囲からはより表現が深くなったと言われるので、いい年の取り方ができているのかもしれません。これからは、一生現役のつもりで、常に自分のできる最高の演技をお見せできる状況でいたいと思います。

――今回のマンションコーディネートの会見で後進のための環境を整えたいと言及していましたが。

高橋:フィギュアはお金がかかることで、すごくスケートが好きでも早くやめないといけない子たちがたくさんいます。そういった選手が長く続けられるように。あるいは引退後もスケートで食べていける場、たとえば劇団四季のようなイメージで、魅せることで生活できる環境がより一層広がっていけばと考えています。そういった基盤をもう少し固めていけば、スケートを長く続けられる子が増えると思うので、現役を続け、フィギュア界を盛り上げながら、環境のことも考えたいですね。

――最後に、32歳の男性として家庭を持ちたい気持ちはありますか?

高橋:あります。特に子供は欲しいですね。教育番組が好きでよく見るんですが、「最近はこういう子供のお稽古事が流行っているのか」など、すごく興味深いんです。もしチャンスがなかったら、今後育成に関わっていく後進の子供たちを、自分の子供と考えてもいいのかな。

※高橋大輔の「高」ははしごだか

たかはし・だいすけ/1986年岡山県生まれ。8歳からスケートをはじめ、2002年世界ジュニア選手権優勝、2010年バンクーバーオリンピック銅メダル、トリノ世界選手権優勝など、様々な日本人初の戦績を収めてきた。現在、スカイコート株式会社創立50周年『D-color』プロジェクトでトータルコーディネートしたマンション「SKYCOURT D-iberte ASAKUSA」が販売中。詳細は公式サイトにて