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だから「外国人献金」は繰り返される…保守派が指摘しない「抜け穴」

抜本的対策はないのだろうか

立憲民主党の辻元清美国対委員長の政治団体が2013、14両年に外国籍の支援者から献金を受け、その後訂正等を行なったとの報道があった。

外国人献金については、献金を受ける政治家が「日本国籍を有すること」と告知しても献金を行なう当事者がそれに気づかない場合や、政治家の信頼失墜等を目的に意図的に献金をする悪質ケースを含め、現実的には抑止ができないのが実情である。

国会議員に関係する政治団体は毎年の政治資金収支報告書を提出する際、登録政治資金監査人による政治資金監査を受けなければならないが、監査は収支の妥当性をチェックするものではない。

繰り返し、こうした問題が起こるのは、抜本的な「対策」がないから、とも言える。

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外国人献金が禁止される理由

そもそも外国人献金の禁止は、主権を持たない外国人や外国企業、外国政府等が資金を使って当該国の政策決定に影響を及ぼすことを回避するために行なわれる。

諸外国でも、例えばアメリカでは1930年代から現在まで、ナチス・ドイツの資金提供やフィリピン、ニカラグアの企業や大統領からの寄付等の発覚、大統領選挙に流れ込むソフトマネー(選挙運動の際、投票推進、選挙啓蒙などの名目で寄せられる政治献金。選挙管理委員会の規制を受けない)の問題等の経験を経ながら、その度に法を作り、改正して外国人の政治献金に対して対応をしてきている。

しかし、国際化が進む中で、誰が外国人か否かを判断するのは国境を接していたり、重国籍者が多い欧米では難しい問題でもある。だからこそ、明確なルールの確立とその速やかな実行が求められるのだ。

 

イギリスでは、寄附を受ける場合、寄附者の身元や資金源の確認は寄付を受ける政党や候補者の義務とされる。

寄附の受領(receipt)と収受(acceptance)を区別し、寄附を収受する前に政党が寄附の禁止状況を判断して適切な措置を講じることができるよう、30日の期間を設けている。その間に政党や候補者は、寄付者や資金源が適当かを調査する。

不適当と判断された場合は寄附は返還される。もし、身元がわからず返還できない時は寄付は選挙委員会に引き渡される。

アメリカでも寄附が外国人によるものか否か疑いがあるときは、寄附を政治資金預託口座に預金せず、会計責任者は10日以内にいったん寄附者に返還するか、別途の当該講座に入金し、留め置く。そして、受領後30日以内にその合法性が判断できなかった場合は返還することとされている。

また、政治資金関係を所管する連邦選挙委員会は、収支報告義務違反の疑いについて、現地調査及び会計監査を含む取調べをすることができる。

ちなみに、外国人地方参政権が認められているイギリスでは寄付ができる者は「選挙人名簿に登録された個人」。

国及び地方の参政権を有する国内在住の英連邦市民及びアイルランド共和国市民や、地方参政権のみを有する国内在住の欧州連合(EU)市民等、所定の外国人、在外選挙人である出国後15年以内のイギリス本国市民等は献金できることになっていて、たとえば二重国籍者でも選挙人名簿に登録さえされていれば、献金もできるということだ。

アメリカでも、永住権(グリーンカード)を持つ移民、永住外国人は、国籍にかかわらず、米国市民同様、政治献金が許されている。

世界では約3分の1の国が外国からの政治献金を認めているが、そのうちオーストラリアは2017年、中国の影響拡大を懸念の高まりから外国人献金を禁止する方向に転換し、違反した政治家や政治団体に献金した外国人の永住権、帰化の取り消しを行なっている。