我、かくして軒先のスズメバチの巣を撲滅せり

豚肉と木の棒で挑んだ結果!
小松 貴 プロフィール

3階と1階を1時間ほど往復して……ついに!

スズメバチは動物の肉を幼虫に食べさせるため、手近な場所に新鮮な生肉があるとすぐに食いつき、肉団子にして持ち帰ろうとする。

しかし、その作業には少し時間が必要なので、しばらくそのハチは脇目もふらず、夢中で豚肉にとりついている。

それをそっと手元に引き寄せても、こちらのことはいっさい気にも留めない。

そのあいだに、私は先端にハチの止まったその棒を持って、3階から1階にすばやくかけ降りた。

下に置いてある虫かごのふたを開け、中にハチを勢いよく叩き落として、ふたを閉じた。

そして私はまた3階にあがり、また同じように豚肉つきの棒の先でハチの巣をなでた。

また同じように、ハチが一匹出てきて豚肉にかみついたので、また同じように下の虫かごまで持っていって中に入れた。

そしてまた3階へあがって……というのを、延々1時間くらい続けた。

コガタスズメバチの巣コガタスズメバチの巣

こうして最終的に、巣の中にいた20匹くらいの危険な働きバチを全部外へ一匹ずつ出して捕まえてしまった。

それからは、棒でいくら巣の表面をなでても叩いても、ハチがもう出てこなくなったため、私は思い切って巣をバキッとぶっ叩いて下に落とした。

中には、もう卵を産むばかりで動かない状態の女王が一匹隠れているだけだった。

これを回収し、ついに私はスズメバチの巣を、すべてきれいにそこから消し去ることに成功した。

ちなみに、スズメバチの巣の退治を専門の業者に頼んだ場合、何万円もかかるのがふつうだということを、だいぶ後になって知った。

焼き飯たった一杯で引き受けてしまったことを、すこし後悔した。

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