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なぜメジャーリーガーは引退後5年で8割「自己破産」するのか

「おいしい話」にだまされない方法
「人の行く 裏に道あり 花の山」。みんなとは違った考え方で行動すること、つまり「逆張り」の大切さを説いた、投資の世界で有名な格言だ。不動産コンサルタントで、著書『厳しい時代を生き抜くための逆張り的投資術』がある長谷川高氏は、プロスポーツ選手の多くが引退後に自己破産している事実を指摘。投資で人生を棒に振らないための、「2つの教訓」を導き出している。その2つとは一体……? 長谷川氏に教えてもらった。

株は「絶好調」の「絶」で売る

投資行為において、「いつ、何に投資する」かは、簡単ではないのですが、「いつ売る」のか、そのタイミングをどうやって決めるのかも、実はかなりむずかしいといえます。

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投資の教科書を見ると、一度買ったものは、数年から数十年保有することによって、複利効果を享受でき、資産が増えていくと書かれているものがあります。

私も投資家のウォーレン・バフェット氏のように、本質的には、そうすべきだと思います。

しかし、日本国内の状況を鑑みたとき、就労人口の減少および経済が縮小していく事実を踏まえれば、国内において長期間保有することが果たしてほんとうに良い結果を生むのだろうかと感じます。私自身、実際に投資の現場で、長く持ちすぎたことによって利益の過半を逃してしまった経験も少なからずあります。

人も企業も、栄枯盛衰といった宿命がつきまとうのは同じでは、と思います。その周期が現代の日本企業では短くなってきていると感じます。

もちろん、私はデイトレードや短期売買を得意としていませんし、実際行ったこともありません。基本的には、中長期の投資を常としています。ただし、優良な不動産と違って、株式に関してはやはり値動きが激しいのも事実ですので、いつかは売るタイミングを考えていかなければなりません。

そこで「この売るタイミング」なのですが、古今東西の投資家や投機家がいろいろな格言や言葉を残しています。ここではそういったものも含めて、私オリジナルの「売るタイミング」をお伝えします。

それは、「絶好調」の「絶」で売る、です。

投資行為をしていると、自分の想定したとおりに、または想定以上に株価が上がっていくことがときどきあります。「自分の思惑が当たった」とうれしく感じ、まさに「絶好調!」と感じます。

私は、この絶好調と感じ始めたときに「売る」、つまり絶好調の「絶」で売ることを推奨したいと思います。

 

まったくのこじつけですが、私はこの絶好調の一字一字をこのように解釈しています。

絶好調の「絶」の字は、「途中で絶ち切る」という意味があります。

次の「好」は、「好事魔多し」を意味しています。

そして最後の「調」は、「すでに調子に乗っている」の調です。

「絶」のタイミングで売るとは、つまり「自分の欲望を自ら途中で断ち切り売る」の意味です。「もっともうけたい」という欲を断つのです。

「好」にさしかかれば、すでに「魔多し」の状態です。

「調」まで引き延ばせば、次の瞬間に株価が下落していくリスクがあるかもしれません。

もちろんその後も株価がさらに上昇していくかもしれませんが、それこそ「神のみぞ知る」の領域です。

昔から「利食い千人力」という投資の格言があります。含み益に喜んでさらに利益を追うようなことはしないで、ある程度でもうけを確定させるのが賢明だという教訓です。

しかし、この格言を実際に実行に移すことは非常にむずかしいものです。

なぜならば人間には「欲」があるからです。

そこで、ある意味機械的に、絶好調の「絶」で売れ、なのです。

資産を確実に増やしたいなら、これを守るのが重要です。