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初代バチェラーが語る、ビジネスと恋愛の意外な共通点

「ギブ・アンド・ギブ」の精神であれ
マネー現代編集部 プロフィール

経営者は「妄想を語れ」

現在の久保氏の主な業務は、会社の制度設計や資金繰りの他、経営幹部クラスの人材集め、マスコミ取材などを中心とした広報活動、中長期の戦略作りだ。

「戦略作りといっても、そんなにカッチリとしたものではなく、『こういうことがやりたい』という夢物語みたいなものです。僕らが目指しているのは『家具を借りる』という新たな文化をつくることなので、最初は夢物語でいいんじゃないかなって。だから僕は戦略ではなく『妄想を語る』と呼んでいるんですが

そう笑う久保氏だが、「妄想を語るための努力」は欠かさない。「週5日は予定が入っている」という夜の会食もニーズのリサーチのためだ。会食相手は、法人向けサービスの主要クライアントである不動産業界が多い。

「経営者同士の交流会はあまり行きません。シンプルに苦手なので(笑)。交流会ってすごく疲れてしまうんです。たまには良い人脈に出会えることもありますが、多くは労力に見合わないというのが僕の本音。それよりも、自分が魅力的だと感じる人と会っていることのほうが多いですし、圧倒的に心地いい。合コンも全然行かないですね。面倒だから(笑)。あと、キャバクラも苦手なので会食でも行くことはほとんどないです」

久保氏が魅力的だと感じるのは「ギブ・アンド・テイク」ではなく、「ギブ・アンド・ギブ」の精神を持っている人。久保氏自身も、そうでありたいと思っているそうだ。

「打算的な付き合い方ではなく、『この人のために頑張りたい』と思う人と接していたいんです。Google社が掲げている『Google10の事実』の第1項目『ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる』という言葉がすごく好きなんですが、これはまさにギブ・アンド・ギブの精神ですよね。

相手のことさえ考えていれば、あとからついてくるという点では、恋愛も同じかもしれません。相手に求めるよりも与え続ける気持ちを持っていれば、自然と二人のバランスが保たれると思うんです

現在は、ほぼ仕事漬けの毎日。あえて会社の近くに住み、仕事とプライベートの明確な境目は設けていない。リフレッシュ法は、趣味のキックボクシングだ。

 

「キックボクシングで肉体的に追い込むことで、頭が整理される気がするんです。だから、アイデアをまとめたいときは、わざわざ時間を作って行くことも。仕事の効率を上げるには、精神状態や体調に応じた自己管理が必要です。誰もが平日の9時から5時が本当に効率よく働けるかと言われればそうじゃない。

たとえば『朝8時から正午まで働いて、キックボクシングに行って頭を整理し、スッキリした状態でまた仕事に打ち込む』という働き方だってあってもいいはず。そのため、僕だけではなく、スタッフも働く場所や時間の自由度をできるだけ高められるような仕組みにしています」

家具のレンタルサービスの拡大を目指す一方で、すでに次なる挑戦も視野に入れている。

これだけ変化の早い世の中なので、一つのサービスの寿命は短くて3年、長くても5年だと僕は思う。だから、レンタルサービスが軌道に乗ったとしても、そこに安住するつもりはありません。会社のビジョンに沿った新たな事業をどんどん展開していく予定です」

甘いマスクで笑う初代バチェラーは、常に時代の先を鋭く見据えている。