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社員ひとり一人に最大限の環境を…「がんになっても、あなたの居場所はここだ」

伊藤忠商事 “がんとの両立支援”はこうして生まれた

厳しさも伴うからこそ真の「居場所」になる

「人は自分の居場所はここだと思った時、大きな力を発揮するものです」
 
2017年7月、岡藤社長(当時)は社員全員に向けた「がんに負けるな」というタイトルのメッセージの中でそう書いている。実際、社内でアンケート調査を実施したところ、闘病しながら働く社員からは「会社から必要とされること」「社会や人とのつながり」が心の支えになるという声が多く寄せられた。 

「がんになっても、わたしの居場所はここだ」

2017年7月21日に、岡藤社長から送られてきたメールの冒頭

求められることが、何よりも本人のモチベーションになるんです。がんに罹患した社員に対して、会社はもちろん『安心を与える』という役目もありますが、『必要とする』『つながる』という部分は特に大事にしたいと思っています」
 
プロジェクトリーダーでもある企画統轄室長の西川さんはそう語る。
 
「近年、国が『働き方改革』を推進していますが、我々は『働き方改革』を進めていく中で、『働きやすい』という言葉は使いません。『厳しくとも働きがいのある会社』と言っています。仕事には対価が伴うので、当然甘いものではなく、負荷もあるし大変な面もある。それでも、社員がやりがいを持って働けること、ここで頑張りたいと思えること、その結果として、社員が成果を発揮し会社が成長していくことに意味がある。今回の施策にもそういった考え方が反映されています」

プロジェクトリーダーの西川さん。「プロジェクトの発足当初、組織長向けの研修でアンケートを実施したところ、『がんになったら今の仕事はできなくなるんじゃないか』という意見も少なからずありました。会社という組織において仕事と闘病との両立を目指すには、病気を抱える社員自身への支援だけでなく、色んな事情を抱えながら働く社員がいることを当たり前のものにしていくことが必要です。まずはその風土醸成をしていくことが、病気のことを開示しやすく、周囲がサポートしやすい環境づくりにつながると思います」

「支え合うこと」で組織力は上がる

何があっても、全ての社員に居場所を与えること
 
それが今回の施策のきっかけであり、テーマでもある。だが、それだけではないと西川室長は言う。
 
「この施策でもうひとつ大切なことは、『周囲が支える』という部分なんです。社員が病気の予防をする、病気になっても安心して治療ができる、働けるということはもちろん大事ですが、周りの人達や組織がどう変わっていくかも重要です。例えば、家族の誰かが病気になったら、家族は一生懸命自分に何ができるのかを考え、サポートすることで絆が強まりますよね。会社も同じです。一緒に問題に向き合い、乗り越えようとすることで、より強い組織になれると考えています」
 
病気だけではない。妊娠や育児、介護など、何かしらの制約を持って働いている社員は少なくない。それを補い、支え合いながら、みんなが活躍していくことで、組織力が向上し会社の価値が高まっていく。実に公平で合理的な「共生」だ。
 
この「共生」の精神や制度は、企業のみならず、社会全体に必要なことではないだろうか? 社会には、様々な面でサポートを必要としている人たちがいる。しかし、どんな状況にあるとしても、できる範囲での自助努力はするべきだ。ただ寄りかかり、庇護されるだけでなく、自分にできることをすることで、社会とつながり、必要とされる。それが「誇り」や「生きがい」になるはずだ。
 
一方的に助けるのでも、助けられるのでもない。足りない部分を補い合い、支え合い、共に生きる道を考えていくことで、みんなが幸せになっていく。そんな理想の社会の在り方を、この施策が示してくれたように思える。
 
2017年に発足したプロジェクトは、まだ試行錯誤の最中だ。罹患した社員の中には、病気のことを周囲に伝えることを躊躇う人も多い。ただ、開示をしないことには周囲はサポートのしようがないため、まずは社員が個別の事情を周囲に安心して伝えやすい環境を作っていくことも課題のひとつだ。人の意識や風土を変えていくのには時間がかかる。それでも、続けていくことが大事なのだ。

伊藤忠商事が先鞭をつけた『がんと仕事との両立支援』プロジェクト。この「共生」の形が、他の企業に、そして社会全体に広まっていくことを期待している。

2018年6月に新聞掲載された『がんと仕事との両立支援』をテーマにした広告とプロジェクトチームのメンバー。この広告は各方面から大きな反響を得た。