# 自己啓発

社会に出たら「勉強する」より「学問する」人のほうが活躍できるワケ

学生時代の頭の良さと、ここが違う
陰山 孔貴 プロフィール

(4)大学・大学院で学ぶ

最後の4つ目は、「大学・大学院で学ぶ」という方法です。

これは、今までの3つの全てを兼ね備えた方法でもあるとも言え、コーチ(師)や仲間を探すのが簡単であるという点からも、最も推奨したい選択肢です。最近では、社会人でも学べる大学・大学院が増えています。

また、大学・大学院を選ぶ際に私がおすすめしたいのが、「論文を書く機会がある大学・大学院で学ぶこと」です。中には、論文を書かずに試験を通れば学位を所得できる大学・大学院もありますが、学問をして知的レベルを高めることを目的とするならば、論文を書くことに取り組むことはおすすめです。

また、「学問する」力が身についているかどうかを測るためにも、論文を書かなければ学位を取得できない大学・大学院を選ぶことがおすすめだと私は思っています。

この理由の詳細については本書に譲ることとしますが、「書く」という行為には「勉強する」から「学問する」へシフトするヒントがたくさん隠されているからです。

「書く」ことは考えることであり、統合的な行為・取り組みでもあります。

何を学んだら良いのか?

ここまでこの記事を読んで「学問をする方法についてはわかった。では、何を学んだら良いの?」と思われた方もいるかもしれません。そこで何を学ぶべきかについて私の考えを述べておきます。

学ぶ内容については、私は極論を言えば「何でもいい」と思っています。結局のところ、自分のモチベーションを高く保ちながら取り組める分野を選ぶことが、いち早く「学問する」力を高める近道といえます。

しかし、もし興味のある分野がないのであれば、経営者やビジネスマンの方には「経営学」を学ぶことをおすすめします。

これは単に私が経営学を教えているからという理由ではありません。理由は、経営学ならばみなさん自身が日常的に抱えている問題に直結するからです。

社会に出て数年間働いてみれば、疑問に思うことや納得のいかないことに、いくつも直面したはずです。ビジネスに問題意識を持っている今が、経営学について「学問する」絶好の好機と言えます。

経営学部を卒業した方であっても、ビジネスに深く触れていなかった学生時代と数年間当事者としてビジネスに携わってきた今では、立てられる問いの質が全く違うはずです。

 

「自分事」として「学問する」

「学問する」際に大切になることは「自分事」として「学問する」ことです。「他人事」の状態では、自身のスキルを忙しい日々の中で高めていくことは難しいものです。自身の中の優先順位をあげ、ある意味、自らが作り出すプレッシャーの中で取り組むことが求められます。

学生時代の大部分を私たちは「答え探し」の訓練に費やしてきました。しかし、「答え探し」には限界があります。

学生のテストとは違い、ビジネスの現場では明確な答えがあることの方が少ないからです。それに目まぐるしく変わる環境において、今日の正解が明日も正解とは限りません。正解を探そうとする経営者やビジネスマンは、やがて行き詰まります。

だからこそ、答えのない問いについて仮説検証を繰り返す「学問する」力を養うことが今の経営者やビジネスマンには必要なのです。

そして、もしあなたが経営者やビジネスマンであるならばその候補の学問として「経営学」という「巨人の肩の上に乗ること」をさりげなく、そしてかなり弱々しくおすすめしているのが本書になります。