Photo by iStock
# 自己啓発

社会に出たら「勉強する」より「学問する」人のほうが活躍できるワケ

学生時代の頭の良さと、ここが違う
社会に出てからの素朴な疑問。それは、同じような学歴でも、社会人として「仕事ができる人」と「できない人」がいるということ。その差は一体どこでついたのでしょう? 獨協大学で経営学を教え、『ビジネスマンに経営学が必要な理由』の著書もある陰山孔貴さんが、わかりやすく解説してくれました。
 

大学を卒業し社会人になってから感じたこと

私は10年間の社会人経験を経た後、私立大学で経営学を教えている大学教員です。

大学を卒業し社会人になり2年ぐらいした時に感じたことがありました。それは、会社で働いている学歴の高い先輩にも仕事ができる人とできない人がいるということでした。そして、その差は同じ大学を卒業していても決して小さなものではなく、かなり大きな差だということでした。仕事をするうちにそのことに気づきました。

また、高校時代、大学時代と勉強ができ、成績も良く、あんなに頭が良かった友人が、意外にビジネスの現場ではパッとしない現実があることにも気づき始めたのがこの頃でした。

私自身、高校時代、大学時代、受験勉強を乗り越え良い大学に入りさえすれば仕事ができるビジネスマンになれると勝手に思い込んでいましたし、その結果として「人生の勝ち組」にもなれるとこれまた勝手に思い込んでいたのですが、それが錯覚だと気づいたのがこの頃でした。

私はこの時に思ったのです。「この世界は勉強とか成績とは違う軸で動いているんだな…」そして、「大人の皆さん、もっと早くにこのことを教えてよ」と。

仕事ができる人の「頭の良さの正体」

勉強や成績とは異なる別の軸とは一体何なのか?

このことについて考えてみたいと思い、働きながら経営学を学べる大学院に通い始めました。そこで多くの方々と出会い、学び、考えた結果、たどり着いた結論を一言で言いますと、それは「勉強する」と「学問する」という軸の違いでした。

Photo by iStock

なお、ここで言う「勉強する」とは、知識をインプットし、その知識を使って正しく早く正解にたどり着けるようにすることを指します。

これに対し、「学問する」とは、自ら問題を提起し、試行錯誤を繰り返しながらこれまで見えなかった物事の本質を捉えられるようにすることを指します。

たとえば、ビジネスマンの方が営業活動で売上が上がらない時に顧客訪問件数などのKPI(Key Performance Indicatorの略称:重要業績評価指標)に目がいきやすいのですが、本質は違うところにあることがよくあります。

顧客が何を求めているのか。顧客がおかれている状況は今どのような状況なのか。顧客やその企業と自身の関係はつくれているのか。ビジネスの現場では、こういう一見、見えないところが大切であり、試行錯誤を繰り返し、その本質を捉える力が求められます。

「勉強する」から「学問する」へのシフト

この記事を読んでくださっているような方であれば、「私は本を読み、セミナーにも参加し、インプットの時間をしっかり確保しています」という方も多いのかもしれません。しかし、そういった方でも、「勉強する」ことにとどまり「学問する」までは至っていないケースもあります。

「勉強する」人は理想を知り、現実とあるべき姿とのギャップを認識します。しかし、実際に理想と現実のギャップを埋めるためには「学問する」ことが必要になります。

「勉強する」から「学問する」へ進まなければ、問題を解決することができないのですが、学問の仕方を学んでこなかった方には、なかなかこれは気づけないことでもあります。さらに、もし、その点に気づけたとしても、実際にやることはさらに難しいことでもあります。

そこで、この記事では「学問する」1つの方法について簡単にお話しします。