あと3ヵ月で、未曾有の大型10連休がやってくる。いつも使っている銀行や病院が開いていると思い込んでいたら、痛い目に合う。当日になって慌てないためにも、いまのうちに情報を抑えておきたい。
平成が終わって次の元号へ変わるまで、残すところ3ヵ月となった。
改元にともない、4月27日から5月6日までは、史上初となる大型10連休がやってくる。誰も体験したことのない、異例の「改元ムード」によって、これまで見られなかった光景が街中に広がるだろう。
渋谷のスクランブル交差点では若者が大騒ぎし、皇居前には人が大挙、新宿や銀座のデパートは「改元セール」で大混雑することが予想される。
東京だけではない。ただでさえ旅行者の数が膨れ上がるゴールデンウィークだ。例年以上に、観光地やテーマパークも人でごった返すに違いない。
実際、すでに旅行業界は大騒ぎだ。旅行会社エイチ・アイ・エスでは、1月の時点で前年比3倍超のゴールデンウィーク旅行の予約が殺到しているという。大混雑・大混乱の連休が訪れることは、もはや避けられない。
では、どこに出かけたらいいのか、どう過ごせばいいのか。直前になって慌てないためにも、知っておくべき情報を紹介していこう。
まず、旅館やホテルといった宿泊施設は、まだ予約が取れるのだろうか。
JTBの広報担当者はこう話す。
「一部の人気ホテルを除いて、まだ空きがある状況です。ただ、これから3月にかけて予約のピークを迎えるでしょう」
特需に乗じて、宿泊料金を吊り上げるホテルは増えている。10連休中は、ビジネスホテルでも一泊2万~3万はザラだ。
全国でホテルをチェーン展開するアパホテルの広報担当者はこう話す。
「10連休に限った話ではありませんが、現状の空室状況などから需要を予測し、販売価格を変動させることで当日まで満室にならないようにコントロールしています」
空室の数が少なくなれば、ただでさえ高額な宿泊料金がいっそうハネ上がるというわけだ。予約は早めに、が鉄則だ。
また、空室をおさえるにはコツがある。旅行ジャーナリストの村田和子氏が解説する。
「宿に直接電話するか、自社サイトで予約するのがオススメです。今は『じゃらん』や『楽天トラベル』などポータルサイトでの予約が主流ですが、全部の部屋をネットで売り出しているわけではありません。
大型連休中は、宿泊施設がポータルサイトに手数料を払わずとも自社サイトなどで部屋が埋まります。なので、ネットでは満室でも、電話をすると意外に空いている場合があるのです。
ちなみに、4月はキャンセルが出やすい時期です。というのも、子供の新学期が始まると連休中に部活の行事が入ってしまったり、父親の転勤が決まってしまったりと、家族旅行の予定がキャンセルになるケースが多い。
キャンセルが出ても、必ずしも予約サイトで再販せずに、宿の予約枠として残っているのです。予約サイトのキャンセル料が発生しない、旅行日の5日前が狙い目です」