大金持ちが意識して子どもに教育しているもっとも大切なことがあります。
それは、お給料をもらう側ではなく、支払う側の発想を身につけさせるということ。
「支払う側」といっても消費者側ではありません。人に給料なりの報酬を支払う側、人を雇う側=経営者の目線でものごとを考えられる人間になるということです。
経営者としての思考法、つまり「社長なら、どう考えるか?」です。
実際に会社のオーナーではない人が身につけるのは難しいと思われるかもしれませんが、実は簡単。オーナーの思考法を育てるチャンスは毎日の暮らしのなかにいくらでも転がっています。
たとえば、家族で外食に出かけたとします。そんなときこそチャンスです。
「このお店でいちばんお金を稼いでいる人は誰だと思う?」
ランチが出てくるまで、そんな質問をして家族みんなで考えてみましょう。
時給1000円のアルバイトさん?
月給35万円をもらっている店長さん?
店長とアルバイトを雇っているレストランのオーナーシェフ?
ランチセットはすべて税込み1000円。お姉ちゃん、弟、パパとママの4人で計4000円。お隣のカップルのテーブルは2000円。ランチタイムには、1テーブルあたり平均3000円の売上げがあることにします。このレストランにテーブルは5つ。ランチタイムはお客さんが2回転、ディナータイムは、コース料理のみで1人5000円。
一日のテーブル平均売上げは4万円。レストランの営業時間は8時間。お休みは週1日で、月に25日営業する、としましょう。
さて、オーナーの手元に入る売上げはいくらになるでしょう?
4万円×5テーブル×25日=500万円
簡単なかけ算でできる計算で十分です。
賃料や材料費など、さらに、そこから店長の月給とアルバイトさんの時給を引いたものがレストランオーナーの収入になります。ちょっとした計算でもアルバイトさんとの違いは明らかですね。幼い子どもなら、きっとこう言うでしょう。
「レストランのオーナーになりたい!」