精液を医学的に調べたら「宝の山」だった

実は精しょう(液体)が重要
木原 洋美 プロフィール

精液中の亜鉛はとても濃い

③ 精液にはすごい量のアンチエイジング成分が含まれる
精液中に高濃度に含まれている成分「スペルミン」は、アンチエイジング効果が期待される成分。ただ、精液中での役割はまだ明らかにされていない。

「今回の調査では、精液中には血液中の370倍ものスペルミンが含まれていることが確認されました。すごい量ですよね。意味がないはずがありませんよね。
さらに、精液中のスペルミンは、いくつになっても減少しないこと。さらにウォーキングの運動習慣がある人ほど高い傾向が見られました」

アンチエイジング成分の量が「半端ない」というのは興味深い。将来、精液を原料とするアンチエイジング薬が誕生する可能性もなきにしもあらずだ。

また、妊活成分でもある亜鉛は、精液中に血液中の170倍も入っている
妊活サプリの定番成分であり、不妊との関係大と考えられている亜鉛だが、実はどのように関与しているかはまだ解明されていない。

「亜鉛が、なんと血液中よりも170倍の濃度で精液中に含まれていることが分かりました。受精に大きな役割を果たしていることは間違いなさそうです」

 

④ やせ型のほうが精液はサビつきやすい
体内で過剰に発生した活性酸素によって酸化されてしまったDNAを「8-OHdG」という。昨今よく耳にする「身体がサビる」とは、この「8-OHdG」が増えることを指す。

精液のサビつきが進むと、動力源であるミトコンドリアのDNAが分断されて機能しなくなり、結果、精子はエネルギーがつくれなくなり、動けなくなる。

「今回の調査では、加齢とともに精液もサビつきが進んでいくことが明らかになりました。血中や尿中での『8-OHdG』加齢に伴い上昇していくので、精液も同様の傾向にあるんですね。

また、肥満型の人とやせ型の人を比べると、やせ型の人のほうがサビついていることが確認されました。実は、やせ型の人は、『精子の形成に重要』とされる亜鉛の濃度が低いことも確認されました」