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# 海外株

決算下方修正が相次ぐ「ハイテク株」2019年は売りか?買いか?

「ハイプサイクル指数」が示唆する結論

「わかりやすいストーリー」には要注意

米国企業の昨年10-12月期の決算発表が始まった。今年に入ってからの米国株の戻りのピッチは速い。

ニューヨークダウ工業株30種でみると、他の主要国に先駆けて昨年初の水準をほぼ回復している(図表1)。だが、現在のところ、決算発表の内容は芳しくないようだ。

特に、ハイテク株の決算はよくない。1月29日に発表されたアップルとエヌディビアの決算発表では、予想を上回る規模での減益が伝えられた。日本においても、日本電産が業績見通しを下方修正するとともに、カリスマ経営者として有名な永守会長が「業績の落ち込みペースは46年間経営して初めての経験である」と強烈な危機感を隠そうとしなかった。

昨年半ばまでの株式市場の活況は、米国の主力ハイテク株(「GAFA」もしくは「FANG」といわれる)によって牽引されてきたといわれている。そして、その背景には、「第4次産業革命」に代表されるような、「ハイテク技術のより高度な発展が世界の産業構造を根底から変革させる」という大きな期待があったことは想像に難くない。「AI」や「IoT」などがその典型例であろう。

確かに、このような流れは不可逆的で変えようがないかもしれない。そして、この流れが今後も続けば、関連する企業の株価は業績の成長とともにどんどん上昇していくと考えたくなる気持ちも、わからないではない。

だが、この手の「わかりやすいストーリー」は誰もが深く考えることなしに思いつく類のものである点には注意が必要だ。

 

「わかりやすいサクセスストーリー」は、それが真実であるとしても、かなりのスピードで株価に織り込まれる。そして、場合によっては、それは「極端なサクセスストーリー」として株価を異常に釣り上げることもある。

その結果、実際の経済における「産業革命」のスピードと株価の動きは次第に乖離していくことが多い。1990年代半ばから2000年代序盤のITブームとその崩壊はその典型例である。

今回の「ハイテク株」も、実体経済における「浸透度」と株式市場における「期待度」の相対的な位置関係を慎重に見極める局面が来ているのではなかろうか。

特に、今年は、昨年終盤の株価下落によってハイテク株のバブルは既に払拭されたとみる「強気派」と、先行して高まり過ぎた「期待感」の調整はまだ続くという「弱気派」とで見方が大きく分かれる状況なのでなおさらである。

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