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Tカード「個人情報提供」は氷山の一角に過ぎない

CCCだけではなく…

法的な問題はない、とはいえ…

先週日曜日(1月20日)、買い物やレンタルをするとポイントが溜まるTカードを展開するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)が、蓄積した顧客の個人情報を令状がなくても捜査当局に提供していると共同通信社が報じ、ネット上で波紋が広がっている。

CCCの個人情報提供にどれほど緊急性があったかは不明だが、捜査当局が刑事訴訟法に基づく「捜査関係事項照会」手続きだったとすれば、「第3者への情報提供を禁止」している個人情報保護法の例外規定が適用されるので、法的な問題はないはずである。

しかし、CCCが、会員規約などに可能性を明記しないまま、任意捜査に広範な協力をしていたというのは、顧客からの信頼を損ないかねない行為であり、その意味では割り切れないものが残る。ネット上の批判の声も的外れとは言えない。

気掛かりなのは、「CCCと同じような対応をしている企業が290に及ぶ」と検察当局の資料に記載されているという報道があり、問題がCCCにとどまらない可能性があることだ。事実だとすれば、日本は、中国と同じように基本的人権を軽視する国家ということになりかねない。

今回は、この問題を巡る一連の報道を整理したうえで、何が問われており、どうするべきなのか考えてみたい。

 

秘密保持を徹底

まずは、Tカードの問題を整理しよう。読者も承知の通り、Tカードは、早くから書店や音楽ソフト、ビデオのレンタル店を営んでいたTSUTAYAの会員証が原点だ。現在の会員数は約6700万人と、日本の人口のほぼ半分が加盟する巨大なポイントカード・システムに発展。

その提携先もエンターテイメントサービス、ホテル、旅行、カメラ・写真、スポーツ関連、流通、ドラッグストア、ホームセンター、家電、ネットショッピング、デリバリーサービス、飲食、ファッション、通信、交通、クルマ関連、金融など多岐にわたる。

共同通信社の報道によると、捜査当局は、会員の氏名や生年月日、住所のほか、これらの店舗で購入した商品、借りたビデオソフトのタイトル、ポイントの履歴、レンタル日、防犯カメラの画像など様々な情報を取得していた。

にもかかわらず、CCCは、会員規約に捜査当局に情報を提供している事実を明記していなかったばかりか、当局もCCCから情報を得た事実をカード保持者に知らせないよう秘密保持を徹底していたという。