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中国・習近平が恐れている、米中貿易戦争より「ヤバすぎる現実」

中国はなぜ譲歩せざるをえなかったのか
中原 圭介 プロフィール

年間20万~30万件もの暴動が起きている

たしかに、漢の滅亡後には三国時代、五胡十六国時代、南北朝時代という長い分裂状態が続き、唐の滅亡後に五代十国時代、宋(北宋)滅亡後に南北分裂時代がありましたが、いずれにしても清の滅亡によって、中国での2000年以上にわたる皇帝支配は終わりを告げました。

歴代の統一王朝が衰退・滅亡した歴史には、明らかに共通点があります。

それは、民衆や農民の生活が困窮し、その不満が高まると大きな内乱が起こるということです。これらの内乱はすべて民衆および農民によるものですが、宗教と結びついて起こるものが目立っているのも特徴的です。

それでは、このような歴史的な教訓から、どのようなことがわかるのでしょうか。

みなさんもご存知のように、今の中国の政治体制は共産党による一党独裁です。共産党一党に権力が集中し、思想や言論にもかなりの制限がかけられています。体制に反対する人々は容赦なく弾圧され、逮捕・監禁は日常茶飯事のように行われています。私から言わせれば、中国共産党は絶対的な支配階級であり、これまで滅んできた歴代の王朝と何ら変わりがないのです。

〔photo〕gettyimages

現在、その共産党王朝下の中国で何が起こっているのかというと、世界で第2位の経済大国になったとはいえ、党幹部や官僚による汚職が未だに横行し、絶望的なほど貧富の格差が拡大してしまっています。その結果、経済発展に取り残された民衆(その多くが農民)が不遇な生活に不満を募らせていて、実際に中国全土では年間20万~30万件もの暴動が起こっているのです。

 

今のところ、体制を揺るがすほどの大規模な反乱はまだ起こっていないものの、大暴動に発展しかねない環境が整ってきているように感じられます。

というのも、貧富の格差や貧しい生活に悲観して、キリスト教の信者になる人々がもの凄い勢いで増え続けているからです。信者の数はすでに優に1億人を超えていると推計されています。