「夫婦の愛」を皆が恨み始めた…ドラマで振り返る2018年の日本

そして、2019年期待のドラマ

2018年のドラマ50数本、だいたい見た。

考えてみれば平成時代のドラマはだいたい見てることになる。全ドラマを見るというようなことを勝手にやり始めたのは昭和62年ぐらいからで、そのころからドラマの様相が変わってきたからだった。西暦でいうなら1987年ころ、このころから目立って「若者向けのおしゃれなドラマ」がたくさん始まったのだ。

飽きずにずっと見ている。

2018年も見た。2019年も見る。

50本を越えた2018年のドラマ一覧表を見ていると、ところどころでタイトルだけで胸に刺さってくる作品がある。タイトル見ただけで、ああっと思い出して刺さってくるドラマが、個人的に心に残ったドラマなのだ。視聴率と連動しているときもあるし、そうでもないのもある。見ているときはさほどでもなかったのに、見終わってしばらくたってから、おもいだすと何だか胸が騒ぐ作品もある。

まとめて振り返ってみる。

 

「疑似家族でどこが悪い?」

タイトルを見て、おもいだしてもっとも胸が震えたのは『義母と娘のブルース』だった。

ああ、あの人たちは元気なんだろうか、また会いたいな、と強くおもったのは、このドラマの綾瀬はるかと、上白石萌歌、および横溝菜帆である。綾瀬はるかが義母、娘の小学生時代を演じたのが横溝菜帆で、高校時代が上白石萌歌だった。

〔PHOTO〕Gettyimages

タイトルどおりの義母と娘の物語だった。大正昭和のころだったら継母と娘となっていたようにおもうが、2018年だから義母と娘である。

血のつながりのない母と娘が、一緒に暮らしてしっかり家族になっていくお話だった。ホームドラマであり、また「母子」ものだった。

20世紀の後半くらいから「家族」というのはしきりに細かく解体されはじめ、特に都市部においては最小ユニットで生活する家族が多くなってきたが、最小ユニットの基本型は母と子であろう。どうやら、「母子もの」こそがホームドラマということになっていくのかもしれない。

そういう「母子もの」でもう一作、突き刺さったのは『anone』である。

広瀬すずのドラマであり、また田中裕子のドラマだった。血縁関係も、義理の親子関係もない二人の物語である。ほかのメンバーも入れて(小林聡美や阿部サダヲ)疑似家族を形成していく。家族とは何か、というのを、さりげなく考えさせるドラマで、視聴率は取れなかったけれど、とても力強い物語だった。

2018年ドラマ界は「疑似家族でどこが悪い」、ということが示された年だったともいえる。

力強く、見ていてとても元気になるメッセージだった。