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資産形成の初心者こそ、「世界市場」に分散投資しなさい

いま買うべき投資信託とは?
40代貯金ゼロでも、定年までに3000万円。はたしてそんなことが可能なのだろうか? 資産運用会社「セゾン投信」社長で、『普通の会社員が一生安心して過ごすためのお金の増やし方』などの著書がある中野晴啓氏によれば、今からでも間に合う「正しい」お金の増やし方があるという。それは世界市場に分散投資すること。グローバル株式を含む投資信託を積み立てていけば、それで資産形成は十分だという。では、具体的にどんな商品を買えばいいのか? 中野氏に解説してもらった。

2100年の地球人口は「112億人」

皆さんの関心事は結局のところ、何を買えばよいのかということでしょう。

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円預金しか利用しておらず、他には一切、投資をしたことがない人が、長期の資産形成に目覚めて、何かをしようと思った時、一番のお勧めは、世界の株式市場に分散投資する投資信託だと思います。

一番の理由は、それがある種の蓋然性を持って、将来的に成長することがわかっているからです。

その根拠の一つは世界人口にあります。

日本の人口は、これからどんどん減少傾向をたどっていきます。現在、1億2600万人いるわけですが、2060年には9284万人まで減少する予測です。ちなみに国連の予測によると、2100年時点では8400万人まで減少すると見られています。

一方、世界人口はどうなるのかというと、2015年時点では73億人だったのが、2100年には112億人まで増加するという推計値が出ています。

人口増加によるさまざまな問題点が、これから出てくるでしょう。水や食糧の確保はできるのか、地球環境は守られるのかなど、考えればきりがないほどです。

ただ、これら人口増加に伴う問題点はあるものの、一方でそれらを解決するためのさまざまなビジネスが、これから世界中に広がっていくでしょうし、何よりも人口増加は経済の活力につながります。

人は誰もが豊かな生活をしたいと考えます。人口が増えるということは、豊かな生活を望む人が増えるということです。この気持ちが、世界全体の経済レベルを引き上げていくのです。

 

つまり、世界中の企業に投資しさえすれば、人口増加に伴う経済レベルの上昇を、株価の値上がり益という形で享受できるはずです。

そう考えると、最初に買う投資信託は何かということが、明確にわかってくるはずです。

まず、世界経済の成長をダイレクトに享受したいのであれば、世界中の株式市場に分散投資する投資信託がお勧めです。世界経済の成長率は現在、3~5%程度ですが、ポートフォリオ全体が株式であれば、少なくともその期待リターンは世界の経済成長率よりも高めになります。恐らく6~8%程度と考えてよいでしょう。

もちろん、期待リターンが高い分だけ、下げに転じた時には、より大きく値下がりするリスクを受け容れる必要があります。

世界の株式市場に分散投資する投資信託としては、MSCI-ACWIというインデックスへの連動を目指すインデックスファンドなどは、その代表的なものでしょう。

MSCI-ACWIの「ACWI」とは、「オール・カントリー・ワールド・インデックス」の略称で、要は新興国も含む世界中の株式市場の動向を把握するための株価インデックスです。

対象としては先進国23カ国、新興国24カ国に分散投資していますから、単一国の株式市場に連動するインデックスに比べると、値動きは比較的穏やかになると思われます。