孫正義のビジョンファンドが投資した米国版「無印良品」が不調なワケ

一躍脚光を浴びたその裏で…
飯塚 真紀子 プロフィール

アマゾン、ウォルマート、ターゲット…

300万人以上の消費者のメール・レシートをトラッキングしているエディソン・トレンズ社の調査によると、2018年の第2四半期に「ブランドレス」で商品を初購入した消費者のうち、第3四半期にリピート購入した消費者は20%しかいなかった。比較上、同四半期、アマゾンでは48%がリピート購入している。

また、デビットカードやクレジットカードでの清算状況をトラッキングしているセカンド・メジャーズ社の分析によると、2017年第3四半期に「ブランドレス」で購入した消費者のうち一年後にリピート購入した消費者は11%しかいなかった。比較上、成長しているオンライン通販企業の「インスタカート(オンデマンドの買物代行&宅配サービス)」、「スライブ・マーケット(オーガニック商品を低価格で販売する会員制ネットスーパー)」の一年後のリピート購入率は、それぞれ、25%、19%だった。

ブランドレスの商品群〔photo〕gettyimages

リピート購入者が少ないだけではなく、「ブランドレス」は客の平均購入単価も低い。2018年第四半期の平均購入単価は34ドル。同社は、非会員の場合、39ドル以上購入すれば配送料が無料となるが、その39ドルにも達していないのだ。

ちなみに、前述の「スライブ・マーケット」の平均購入単価は75ドル、アマゾンは37ドルである。

 

アメリカのパッケージ用品市場は760ビリオンドルと巨大だが、それだけに競争も激化している。ウォルマートやターゲットなどブリック&モルタルの大手小売企業もオンライン通販に参入し、自社ブランドの売り出しに力を入れているからだ。

ウォルマートが行なっているオンライン通販「ウォルマート・ジェット」は「ユニークリー・J」というブランドを開始し、ターゲットは昨年10月、「スマートリー」というブランドで70アイテム以上を展開すると発表した。「スマートリー」の商品は1つ2ドルと「ブランドレス」以下の価格設定だ。

また、アマゾンも「アマゾン・ベーシックス」という商品ラインで、1000以上のアイテムを展開している。一方、「ブランドレス」のアイテム数は350以上といったところだ。