〔photo〕gettyimages

孫正義のビジョンファンドが投資した米国版「無印良品」が不調なワケ

一躍脚光を浴びたその裏で…

孫正義10兆円ファンドが投資した米国版「無印良品」

ソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義氏が2017年に設立した、100ビリオンドル(10兆円)を運用する「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」。ソフトバンクグループは「ビジョン・ファンド」の評価益が好調だったことから、昨年4〜9月の営業利益が前年同期比62%増となった。

しかし、同社が投資している67の企業の中には、まだ軌道に乗っているとは言い難い企業もある。それは、昨年7月、同社が240ミリオンドルを投資したオンライン通販企業「ブランドレス」だ。

ブランドレスのポップアップストアに立つティナ・シャーキーCEO〔photo〕gettyimages

「ブランドレス」は、その名の通り、ブランドものではない商品を展開する、いわば「無印良品」のアメリカ版。食品からキッチン&バス用品やステーショナリーなどの日用品まで、ノー・ブランドの商品を一つ3ドルでオンライン販売している。

低価格であるだけではなく、ミレニアム世代に訴求するシンプルでスタイリッシュなデザイン性の高さも「ブランドレス」の売りだ。

「ビジョン・ファンド」が投資しているのは、多くが、「ウーバー」や「ウィ・ワーク」などテック関連ですでに成長している企業だが、「ブランドレス」は起業間もない企業。しかし、孫氏が投資したことで同社は一躍脚光を浴び、企業価値は500ミリオンドルに高まった

 

孫氏から莫大な投資を受けた「ブランドレス」。しかし、同社が顧客を獲得しているかというと、そうとは言い難いようだ。

同社はテレビCMを流したり、ロサンゼルスやニューヨークでポップアップストアを開いたりするなどして「ブランドレス」の名を知らしめるべく販促活動を行なっているが、リサーチ機関の調査によると、顧客ベースを十分に獲得できていないことがわかった。