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親の相続で「常軌を逸する人たち」への正しい対処法

姉が母親を連れ出し、最悪の結末に…

私は相続対策のご提案とサポートをする夢相続を運営しており、いままでに1万4000人以上の相続相談を受けて、アドバイスやサポートをしてきました。相続は個々に事情が違うため、相続相談としてお会いして状況をお話頂くところからスタートします。

相続されるご家族は多様化しており、離婚や再婚はめずらしいことではなくなりました。配偶者やこどもがいない方も増えてきましたので、相続のあり方も多様化しています。

最近では長寿社会となり、親が高齢化されており、介護などの問題に合わせた相続のトラブルも増えてきました。きょうだい間の争いになることもしばしば。そうした事例をご紹介しましょう。

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すべての始まりは父親の相続でもめたこと

О様(50代・男性)の父親が亡くなったのは、15年前。母親と姉二人で遺産分割協議を
するのに、苦労されました。父親に遺言書がなかったため、自宅と貸し店舗、預金などの分け方を決めるのに姉たちがなかなか納得しなかったのです。相続の手続きをお願いしたいとО様と母親が一緒に相談に来られました。

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法定割合は母親が2分の1、三人の子どもたちがそれぞれ6分の1です。それを目安にしつつも、自宅と家賃が入る貸店舗は母親名義で相続し、自分と姉たちはいくらかの現金を相続することでまとめたいというのが、母親とОさんの案でした。

 

ところが姉二人は家賃が入る貸店舗の権利が欲しいと言って譲らず、結果、母親6割、姉たちが2割ずつの共有名義とすることでようやくの合意が得られたのです。

想定外のことでしたが、感情的になって母親を罵倒する姉たちに手を焼き、母親とОさんが妥協しないとまとまらず、致し方のない選択でした。

長男のОさんは両親とは同居をしておらず、自分で建てた家の土地が父親名義でしたので、その土地を相続しました。姉たちのように家賃収入はないのですが、評価は姉たちの三倍くらいあり、それがまた姉たちからすると不満のもとになったのかもしれません。