2月6日に日本デビューを控える日韓混成のガールズグループ・IZ*ONE(アイズワン)。
AKB48グループの宮脇咲良・矢吹奈子・本田仁美も含まれる12人は、韓国のMnetで2018年6月15日から8月31日まで放送されていたK-POPサバイバル番組『PRODUCE 48』で選ばれた(現在、AbemaTVで放送中)。
4回に及んだバトルで、「国民プロデューサー」と呼ばれる韓国の視聴者の支持を得て勝ち抜いたのが彼女たちだった。
一方、最後の20人にまで残りながらも惜しくもデビューを逃した存在が8人いる。高橋朱里もそのひとりだ。
2011年、東日本大震災の直前にオーディションに合格した彼女は、AKB48に在籍して7年が経過した。2016年にAKB48総選挙で15位となって以降、3年連続で選抜圏内を維持し、現在はチームBでキャプテンを務めている。
グループ以外でも、ミュージカル『雪のプリンセス』に2年連続で出演している。そうした順調な活動のなかでの、『PRODUCE 48』への挑戦だった。
番組終了から5ヵ月、AKB48に戻って活動を続ける高橋はいまなにを思うのか。
(取材・文:松谷創一郎、写真:飯本貴子)

「絶対に出ます」と即答した
──番組が終わって少し時間が経ちました。いま振り返ってみて『PRODUCE 48』の5ヵ月間はどうでしたか?
一年を振り返ってみて、やっぱりあれほど自分の中に残ったものはなかったです。いちばん衝撃的で、いちばんの挑戦でした。お仕事の感覚はなかったです。
たまたま(前番組の)『PRODUCE 101』を知って、ぜんぶ観ていて好きだったんです。だけど、その「好き」っていう気持ちだけじゃできなかったし、AKB48として頑張るっていう気持ちでも絶対に乗り越えられなかった。
やっぱり、「挑戦する」「デビューしたい」っていう覚悟がないとできなかったです。
──番組出演の話を知ったのはいつだったんですか?
一昨年の11月(29日)に、MAMA(2017 Mnet Asian Music Awards in Japan)のイベントに出演したんですが、そこで発表されて知りました。
最初は、なんでK-POPのこんな大きなイベントにAKB48が出させていただけるんだろう、って思ってたくらいで。
番組に出るかどうか聞かれたときは、「絶対に出ます」と即答しました。チャンスかもしれないと思ったからです。
それまで、ずっと悩んでいたんです。

3年前からAKB48選抜総選挙でファンの方々の投票でやっと11位や12位になって選抜(16位以内)に入れるようになったんですけど、私自身は、実力で入れたわけではないとずっと思っていました。
しかもファンの方が11位にしてくれたけど、そこから上に行ったことがないのは、自分の実力がないからだなと思ってて。
いまと違う層にも自分を知ってもらえればいいかも分からなくて、どうやったら上に上がれるんだろうって悩んでいたんです。
そんなときに、この番組の話があったんです。MAMAイベントのときは、自分のファンとは違うお客さんばかりだったんですが、もしかしたらここに響くかもしれないって思ったんです。
──番組内では、K-POPが好きだと話されていましたね。
K-POPを聴くようになったのは、一昨年からです。(ソロシンガーの)IUさんをとても好きになって、それから歌番組も観るようになり、BLACKPINKやTWICEを知りました。
『PRODUCE 48』のオーディションでも、IUさんの「Dear Name」をすべて韓国語で歌わせていただきました。