無人レジ戦争「セルフレジから無人レジのハードルは意外と高かった」

アマゾン・ゴーのライバルも日本上陸
松崎 隆司 プロフィール

AI(人工知能)機能を備えたカメラを設置。商品を手にしたお客さんが決済ゾーンに入るとカメラがどのような商品を買おうとしているのかを認識、それをモニターで表示、お客さんが商品と金額を確認し、交通系IC系カードを「リーダーライター」にかざすと決済できる仕組みとなっている。

決済の仕組みは、駅の改札や駅に設置された自動販売機などの決済などをイメージすればだいたいわかると思う。

 

ところが、大きな課題となったのは認識率。入店する客が増えれば増えるほど、カメラで把握することが難しくなる。人と人が重なれば、だれが購入するのかを認識するのも難しくなる。

そこで、こうした問題を解決していくために18年10月17日から2か月にわたって東京・赤羽の駅中店舗で実証実験を行った。赤羽の店舗は、21㎡の店舗内に120台のカメラを設置。

「大宮の実証実験を踏まえ、実用化に向けて実験や改良を進めていきました。さらなる認識精度を上げることや運営オペレーション(物流や品出しなど)の確立が大きな課題となっています」(JR東日本スタートアップ広報担当者)

実用化についてはまだ具体的には何も決まっていないというが、そう遠い将来のことではないようだ。

アマゾン・ゴーのライバル、野望を語る

米国からは安価に設置することできる無人レジのシステムが日本に上陸した。

カリフォルニア州に本社を置く「スタンダード・コグニション(SC)」だ。2017年2月に設立されたできたばかりのベンチャー企業だが、その実力は米国でも高く評価され、アマゾンドット・コムが開発した無人店舗「アマゾン・ゴー」のライバルとして注目されてきた。

マイケル・サスワルSC最高執行責任者

私たちが無人レジの開発を始めたのは、アマゾン・ゴーが発表された1週間前。最初は『やられた』という思いだったが2、3日後には『これはチャンスかもしれない』と思い直し、急ピッチで開発を進めました」(マイケル・サスワルSC最高執行責任者)

SCの開発した無人レジシステムは、天井に設置するカメラ(一般のコンビニの広さなら20台程度)のみで買い物客と商品の動きを認識、ディープランニングを活用したAI(人工知能)で客が買った商品を把握。スマートフォンの専用アプリに対応しているほか、クレジットカードや現金での決済できるという。

「無人レジは一般的には天井以外にも棚の裏などにカメラを設置したり、独自のシステムを構築しなければならない。そのためかなりのコストがかかりますが、我々は天井にカメラを設置するだけ。他の無人レジよりも安いコストで導入することができます」(サスワル氏)