# マネジメント

「成功事例を横展開しよう!」という号令がいつもうまくいかない理由

たくさんの日本企業が落ちている罠
北野 唯我 プロフィール

創造性を破壊する組織

まず一つ目は、既存事業と、新規事業は担当する者と、組織を分けるべきだと考えます。

これ自体は、特に目新しい話ではありません。多くの企業で、新規事業を担当する部署と、既存事業を担当する部署は切り分けられています。

ですが、この際最も重要なのは、その成果を図る「KPI」も切り分けることだと感じます。より具体的にいうと、再現性は「数字」によって図ることができますが、創造性は「数字」では図ることが難しい、ということです。

参考図表
著書『天才を殺す凡人』より引用

この際、最も大事なことは、「事業KPI」と「財務KPI」を一緒に測ろうとしないこと、だと私は感じます。これは分かりやすくいうと、新規事業の成果はまず「事業KPI」で測るべきであって、「財務KPIは、事業KPIよりも“相当遅れて”出てくる」ということです。

 

しかし、多くの大企業ではこの事実を理解しないまま、KPI管理しているところが多いのではないでしょうか。言い換えれば、事業KPIと財務KPIを同じタイミングで求めてしまっている、ということです。

実際、私が売上1兆円規模の大企業で経営企画・経理財務として働いていたときはそうでしたが、この方法ではほぼ間違いなく「創造性」は、目が出る前に破壊されます。