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# マネジメント

「成功事例を横展開しよう!」という号令がいつもうまくいかない理由

たくさんの日本企業が落ちている罠

「成功事例を横展開しよう」という号令

「再現性がない」
「成功事例を横展開しよう」

ビジネスの現場にいると、いかにして「再現性をもたらすのか」というのは、経営の至上命題の一つです。それもそのはず、一人の天才的な人間だけで、できることは極めて限られており、事業をスケールさせるためには「再現性」は絶対に必要だからです。

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古くは、フォードの科学的管理法や、トヨタウェイ、そして最近でいうと、キーエンスや、セールスフォースによる「営業の科学」など、速いスピードで事業を確実に成長させている企業にはなにかしらの「再現性」が存在しています。

一方、実際に「あなたの組織は十分に、再現性がありますか?」と聞かれて、自信を持ってYESと言える経営陣やマネージャーがどれだけいるか、と言われると疑問が湧きます。そこで今回は

「どうやって組織に再現性を担保するのか?」
「誰がそれをもたらすのか?」

について考えたいと思います。

 

再現性と、創造性のバランスをどう整えるか?

そもそも、再現性とはなんでしょうか。再現性が高いということは、いい換えれば「誰がやっても、基本的には同じ結果になる状態」のことを指すはずです。

その意味で、最も再現性が高いものの1つは「機械」や「システム」であることは間違いありません。つまり「同じインプットをしたときに、同じアウトプットになる状態」のことを、再現性が高い、と呼べるかと思います。

しかし、ここで疑問がわきます。なぜなら、もし組織の全てが「再現性が高い状態」だとしたら、それは他社が本気を出せばすぐに模倣できる、ということだからです。言い換えれば、「自社の競合優位性がない」「自分たちだからこそできることがない」ということだからです。

では、この「自社だからできること(創造性)」と、「再現性がある部分」はどう両立させればいいのでしょうか?

これは、2つの話があります。一つ目は「組織体制」と「KPI管理」の話です。