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「未来世紀ジパング」鎌田靖さんが肌で感じた「世界のマネー最前線」

わかりやすい経済ニュースを目指して
マネー現代編集部 プロフィール

経済ニュースへの苦手意識はこうなくす

―経済ニュースに苦手意識がある読者はマネー現代にもいると思うのですが、その苦手意識をなくすコツはありますか?

活字ではなくて、ビジュアルから入ると良いかもしれませんね。そもそも経済ニュースはなかなかビジュアルで見せにくいこともあって、テレビではあまり大きく扱わないんですよ。実際、経済ニュースというと日銀などの建物と数字しか出てこないイメージですよね。

経済のように難しいことをわかりやすく説明しようとするとき、方法は2つあります。ひとつは、言葉自体をかみ砕いてやわらかい日本語に変えていくこと。もうひとつは、たとえ話をうまく利用すること。

たとえ話をしようとすると、もちろん単純化しすぎるリスクはある。でも、「最低限この概念だけは理解してもらいたい」と思ったときに、たとえ話を使うとわかりやすくなるんですよね。

たとえば、本日の収録は「頼みの綱」がひとつのテーマだったんですが、韓国が現状を打破するための頼みの綱について説明するときに、本物の「綱」を使って解説しました。テレビはこうやってビジュアルで説明できることが一番の強みなので、その強みを生かして、難しいことをわかりやすく説明していく役割を担うべきと思いますね。そうすれば、経済ニュースが苦手な人にも少しはとっつきやすくなるのではないでしょうか。

(「頼みの綱」の模型)

―「経済のことは難しい」という方に経済やマネーに興味を持っていただくには、どうすればいいとお考えですか?

メディア側がもっと用語や概念などを丁寧に詳しく説明すればいいんですけどね。たとえば先日の日産の事件では、「為替スワップ」っていう用語が出てきたんですが、この用語について新聞やテレビのニュースでは何も説明がないまま報道されます。

ほんとは、どのメディアもこの話が出たときに、まず「為替相場とは……」と為替相場の説明から入ってしかるべきなのに、そこを端折っちゃうんです。なぜなら、報道に携わる人たちはニュースでなるべく新しい情報を視聴者や読者に伝えたいと思うから。でも、時々は「この事件ってこういうことでしたよね」と振り返る必要があるとは感じています。

経済ってきちんとした因果関係があるじゃないですか。たとえば「円高ドル安」になると海外では日本の製品が売れなくなって、日本の製造業の売り上げが落ちる。すると従業員の給料が安くなって、物を買わなくなるから景気が悪くなっていく」とか。経済ってこういった理屈がおもしろいので、どのメディアも時間が許す限りもっと丁寧に説明すべきだと思いますね

 

―鎌田さんご自身、マネーについて日頃考えていらっしゃることがありましたら、お聞かせください。

大学時代に就職活動をしていた時期にさかのぼるんですが、私は就職を考えたときに、ビジネスには全く興味がなかったんですね。なので進路としては、大学に残って研究者になる、公務員になる、マスメディアに入る、の3つしか選択肢がない状態でした。その中で、私はマスメディアの方面を目指すことにしたんです。

日頃、ジャーナリストとしてあちこち取材に行ったり報道番組に出演したりする中で、世の中にはお金で解決できることと、できないことがあるなと感じています。お金で解決できることはお金で解決すればいいとも思いますが、ではお金で解決できないことはどういう手立てで解決していけばいいのか、日々考えさせられることが多いんです。

たとえば、世界各地で起こっている紛争などがそうですよね。紛争が起こる原因ってお金のことだけではないですよね。資源獲得競争が原因になっていることもあれば、感情の対立、信仰宗教の違いで起こることもある。あるいは、領土問題が引き金になることもありますよね。

そういった、決してお金だけでは解決できない問題をどう解決すればいいのかを考え、そのヒントになることをみなさんに伝えていくことが、私のジャーナリストとしての大きな使命ではないかなと思っています。

鎌田靖さんがナビゲーターを務めるテレビ東京系列「未来世紀ジパング」は毎週水曜日22時から放送中です。今夜1月23日放送のテーマは「ニュースが伝えない韓国異変!2019」。
徴用工訴訟にレーダー照射事件など異常事態が続き、最悪といわれる日韓関係。経済でも混乱が深まる韓国に今、一体何が起きているのか、韓国が抱える様々な問題をレポートします。