G20大阪サミットの成功のために、議長国・日本がやるべきこと

本番までが我慢のしどころだ

日本の存在感を示すといったレベルではなく

世界が注目する「G20大阪サミット」(主要20カ国・地域首脳会議)の開催まで、残り半年を切った。議長国として日本が会議を成功に導くため、安倍総理は昨年10月にスペイン、フランス、ベルギーを歴訪したのに続き、先週水曜日からオランダとイギリスを訪ね、精力的に各国の協力を取り付けようと奔走しているようだ。

G20サミットは、世界経済を揺るがせたリーマン・ショックを封じ込める狙いで、当時相対的な地位の低下が著しかったG7サミット(主要7カ国・地域首脳会議)に代わるものとして誕生した。2008年11月に、米国ワシントンDCで開催された第1回会議では、緊急招集の限られた時間の中で、参加各国が「打てる手はすべて打つ」ことに速やかに合意、世界的危機を鮮やかに封じ込める成功を収めた。

だが、その後10年あまりの間に、G20サミットはすっかり誕生時のような輝きを失った。その背景には、新興国バブルの崩壊や貧困の蔓延、格差の拡大などをきっかけに、保護主義やナショナリズム、移民排斥といったポピュリズムが台頭したことがある。

 

特に、アメリカ第一主義を掲げるトランプ米大統領の登場は深刻なダメージを与えた。昨年のG20ブエノスアイレス・サミットの首脳宣言で合言葉になっていた「協調して保護主義と闘う」というフレーズを盛り込めず、G20サミットの存在意義が問われる事態を招いたのだ。

かつての輝きをG20サミットが取り戻せるかどうかは、単に日本の外交の存在感を示すといったレベルの問題ではない。世界的な経済危機を事前に封じ込められるか、ひいては世界の平和と安定を維持できるかの大きなポイントになっている。

はたして、世界中から寄せられている熱い期待に、議長国・日本は応えることができるのだろうか。後述するが、米国との良好な関係に拘り、G20大阪サミット前に米国と保護貿易協定を結びかねない動きもあり、われわれ日本国民は、政府の一挙手一投足を監視していく必要がありそうだ。

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