# 医療費

ある日突然、胃潰瘍になったら家計崩壊した「アラサー女子」の悲劇

こんな病気でこんなにカネがかかるのか
黒田 尚子 プロフィール

高額療養費制度を「使えない」という落とし穴に注意

真奈美さんは、これらの費用をすべて貯金でまかなったという。

「医療保険とかには入っていませんでした。貯金は300万円くらいあったので、まあ、これくらいは何とか。ただ、今さらですが、『保険に入っておけば良かった』というのが正直なところです(苦笑)。でも、健康には自信があったし、保険よりも貯金をしておいた方が良いかな、という気持ちもあって…」

それよりも、真奈美さんが「痛恨の極み」だと嘆くのが『高額療養費』についてだ。

高額療養費とは、医療費が高額になった際のマストアイテムともいうべき公的制度で、医療費の自己負担が一定額におさまるシステムである。

実は、真奈美さんは、入院経験がある友人から医療費が高額になったときにおカネが戻ってくるこの制度のことを聞いていた。

そこでさっそく、自分も手続きをしようと意気込んだのだが、真奈美さんの場合、入院が年末年始と月をまたいでいたため、高額療養費の対象にはならなかったのだ。

〔photo〕iStock

高額療養費には、計算は歴月ごとというルールがある。月をまたいで入院した場合、その月ごとに自己負担限度額が適用されるため、同じ月内で入退院したときより実質的な自己負担が増えてしまう場合がある。

入退院がその月内におさまっていれば、高額療養費の対象になって、もっと負担が軽く済んだはずなんです。緊急入院なので、仕方なかったとはいえ、なんだか悔しくて」

 

「医療費控除」適用のポイントと注意点

それでも真奈美さんは、今度は、かかった医療費について確定申告をして「医療費控除」の適用を受けるのだという。

こちらは、1年間(1月1日~12月31日)に支払った医療費が10万円を超えた場合、確定申告することで支払った税金が戻ってくる制度だ。

こちらも、対象になるのが、その年に実際に支払った分になるため、12月と1月に支払いが分かれている場合、適用を受けられるかどうか微妙なところだが、今回の治療費用以外も、ちょっとした病気でかかった医療費を合算するので大丈夫だそうだ。

いやはや、何とも30代女子はたくましい。