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6400人を調査して分かった!「働き方上位5%社員」の80の特徴

いますぐ実践できることばかりです
越川 慎司 プロフィール

ロスが極端に少ない

なぜそんなことが可能なのか。行動分析の結果、彼らはすべての仕事について、先を読んで早めに準備をしていることが分かりました。資料を作る前に戦略を練ったり、難しい交渉を翌日に控えていた場合、その調査を前日に終わらせていたり、顧客に送信するメールを前日に作成して、下書きに保存しておいたり……。直前や当日になって「いまからやらなきゃ!」と焦ることがないのです。

「直前ではなく、事前に準備をする、片付ける」――これを意識することで、ずいぶんと仕事の能率が向上することが明らかになりました。

また、5%社員は、特に朝に狙いを絞って重要な仕事を進める習慣があることも分かりました。朝はメールや電話、会議も少ないため、スケジュールを自分の意思で決めやすい。要は、朝は誰にも邪魔されずに仕事ができる時間だ、ということを理解しているのでしょう。

昼頃を過ぎて、「さあ、いまから本腰で仕事に取り組もう」と思ったタイミングで、別の仕事の依頼がメールで届いたり、取引先からの電話で時間を食ってしまったり……といったことは誰しも思い当たるでしょうが、彼らにはその「ロス」が極端に少ないのです。

 

また、脳がフレッシュな状態で競合他社の動向のチェックをしたり専門誌を読んだり……といったインプットをしているのも、彼らの特徴です。

ちなみに朝とは何時なのか。午前9時ごろを連想するかもしれませんが、実はもっと早い時間です。会社や業界によって異なりますが、おおむね7時から8時の間です。

この時間帯に出社している社員は「上位5%」の可能性が高いと言っていいかもしれません(早く来ているからその分早く帰っているだろうと思われる方もいるかもしれませんが、それは違います。重要なのは、2時間早く来ることで、ほかの社員より3時間も4時間も早く帰っている、という事実です。ここは見誤ってはいけません)。

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午後は何をしているのか

では、5%社員は午後の時間になにをしているのかといえば、主に「対話の時間」に充てているのです。インターネットなどから情報収集するのももちろん重要ですが、それ以上に「人から得られる情報を重視する」のも5%社員の特徴で、みずから動いて人に話を聞きに行く作業を積極的に行っていました。

彼らは情報ギャップが価値を生むというビジネスの本質を理解しているのです。(この「人に話を聞きに行く」という行動がどれだけ重要かについては、また項を改めて説明したいと思っています)。

また、ランチ後、特に15時前後は、血糖値の関係で人間の集中力が最も下がりパフォーマンスが落ちる時間ですが、5%社員はこの時間に、脳を使わない精算などの事務処理作業を行っていることも分かりました。朝から事務処理をしている方は、少し時間の使い方を見直した方がよいかもしれません。

この5%社員の時間の使い方は、医学的にも理にかなっています。私はマイクロソフトに在籍していた時に「エグゼクティブトレーニング」を受けたのですが、その中に血糖値コントロールというプログラムがありました。9時から17時の勤務時間内でパフォーマンスを最大化する為に、血糖値の変動をできる限り抑えて最高のコンディションに保つためのプログラムです。

朝はタンパク質と適度な糖質で体を温め、10時にはリンゴをかじり、お昼は野菜とタンパク質中心にして食後にミネラルウォーターとコーヒーを飲み、パワーが落ちる15時にピーナッツとドライフルーツを食べ……といった感じで行動が決められているのですが、朝に集中力を高めて、午後は無理をせず少しずつ調子をあげていく、これが理学的には「最も仕事の効率の上がる行動」なのです。

「ワーキングアスリート」とでもいうべきストイックさを求められますが、5%社員が朝に創造的な仕事を集中して行い、午後のだれがちな時間にはあえて無理をしないのも、効率性を考えると極めて正しいことなのです。人の何倍も成果を出すためには、体調管理はもちろん、眠くならないこと、思考が止まる時間に無理をしないことはとても重要なのです