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学資保険、児童手当、奨学金……教育費のキケンな「落とし穴」に注意

現役FPが教えるお金の守り方
岩城 みずほ プロフィール

「奨学金」は安易に借りるな

奨学金を借りなければ進学できないという家庭が増えています。今や、大学生の5割が奨学金を利用しているのが現実です。

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親の年収が1000万円以上の家庭でも、受給学生は11.3%もいるのです(日本学生支援機構「平成28年度学生生活調査」より)。

借入金利が低い今、奨学金は借りやすい状況です。また、奨学金を借りれば大学に進学でき、将来の収入も安定するという青写真を描く人も多いでしょう。

しかし、大学を卒業して就職してもお給料が安く、生活するのに精一杯で奨学金の返済が負担となり、貯蓄ができないということにもなりかねません。返済が滞る人の割合も増加傾向です。

ここ15年ほど、社会保険料や税金が上がり続けているため、手取り年収が下がっているという厳しい状況もありますが、返済が滞る理由は、「本人の低所得」以外に、「親の経済的困難」もあるのです。

例えば、親が返済する予定だったのにできなくなった、子供が親に経済的支援をする必要が生じたために返済ができなくなったというものです。

 

いくら金利が低いとはいえ、やはり借り入れには慎重になるべきです。

「子供が返していけばいい」などと安易に考えている親もいるようですが、その負担は、子供の将来に大きく影響するということを認識してください。返済するのに精一杯で貯蓄もままならなくなることもあります。

夫婦2人とも奨学金を借りていて、月々2万円の返済が必要な場合は、2人合わせて4万円、年間では48万円にもなります。ご相談を受けていても、このようなご夫婦は珍しくありません。

返済の必要がない、給付型の奨学金もあります。このタイプの奨学金は、大学合格前に申請しなければならないものが多いので、逃さないようにしましょう。

教育費は必要な時期が決まっているので、計画が立てやすい支出です。また、「教育費は想定外にかかる」ことが多いということも頭に入れておきましょう。子供の進路の希望が変わることもあります。

大学に進学しても、授業料以外の負担がなくなるわけではないことも考えておいてください。学業中心にすれば、アルバイトもあまりできませんから、教材費や交通費など、少なくはない負担は続くのです。