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仮想通貨市場復活に、乗り越えなければならない3つの壁

投資家を再びひきつける要素とは

仮想通貨市場から「投機マネー」が逃げ始めた

2018年のビットコインは、年末時点で年初来80%下落した。きっかけは、11月のBCH(ビットコインキャッシュ)のハードフォークを巡る混乱だった。その後、米国で審査が延期されていた仮想通貨ETFの承認が再び延期となり、一段安となっている(図表1)。

12月に入ってからは、XRP(リップル)が一部の取引所で取り扱われる予定という報道や、ETH Constantinopleのハードフォーク決定等の好材料もあった。しかし、市場は、これらの報道にも反応しにくくなっている。

こうした弱気の仮想通貨市場動向は、VIX指数の上昇とも呼応している(図表2)。株式市場のボラティリティが上昇したことで、金融市場全体にリスクオフムードが広がり、投機的な資金が仮想通貨から撤退しつつあるという見方もできる。

仮想通貨市場に影を落とす「マネロン規制の強化」

最近、マネーロンダリング(資金洗浄)に対する見方も一層厳しくなっている。

先月から、米ゴールドマンサックスや、ドイツ銀行など世界の大手金融機関が相次いでマネロン問題で捜査を受けている。カナダでCFOが拘束されたHuaweiの件でも、マネロンが関連しているという報道もみられる。

こうした流れを受け、仮想通貨についても、マネロン関連の規制が厳格化される可能性がある。

すでに、カナダやエストニアなど、仮想通貨に比較的柔軟だった国で、マネロン関連の規制強化の方向性が示されている。欧州では、6月には、「第5次マネロン対策令」が発表され、仮想通貨についても、マネロン規制が明確化された。

さらに、先週、マネロンの監督を行っている国際機関であるFATF(金融活動作業部会)も、2019年6月までに仮想通貨のマネロンに関するルールを策定すると発表した。

仮想通貨は、匿名性や手続きの簡便さが強みであるだけに、こうした手続き規制の強化は当然向かい風である。