# 医療

セカンドオピニオンの意外な「落とし穴」、間違えると大変なことに!

あとから後悔しないために
週刊現代 プロフィール

「最初の医者」のほうが正しかった

草野さんが言う。

「(二人目の)先生に相談すると『これくらいのがんなら腹腔鏡手術で十分取れます。身体への負担も少ないし、その後のQOL(生活の質)も良好ですよ』と言ってくれました。自分が思っている通りの答えが得られたので、本当に嬉しかったですね。やっぱり主治医より自分の判断は正しかったんだと思いました。それでそのまま、転院することにしたのです」

実際、手術は短時間で終わり、早々と退院することもできた。セカンドオピニオンを取って良かったと心から草野さんは思ったという。

しかし……。思わぬ悲劇が草野さんを襲う。

「その後、定期検診でがんが再発していることがわかったのです。腹腔鏡手術のため、がんを取り残した可能性もあると伝えられ、目の前が真っ暗になりました。こんなことなら最初の先生の言う通り、開腹手術でちゃんと取っておけばよかったと後悔しています……」

 

セカンドオピニオンは、患者に認められた権利であり、医者は求められた場合、基本的にそれを拒むことはできない。医療においては患者の意思が最も尊重される。もちろん、セカンドオピニオンはうまく活用すれば、有益なシステムであることは間違いない。

だがその一方で「セカンドオピニオンさえ取れば安心というのは大きな間違い」と語るのは、医療法人圭友会渡辺医院・浜松オンコロジーセンター院長の渡辺亨氏だ。

「その治療法が正解だったかどうかは、結果論になるため、一概に判断するのは難しい。ただし、セカンドの医者のほうがファーストの医者に比べて、必ず正しいとは限りません。ファーストのほうが患者さんの状態を長い時間、直に見た上で、治療法を提示しているので、じつは正しかったということもあります」

しかし、その事実に患者はなかなか気づきにくい。なぜなら、セカンドオピニオンを求める患者は少なからず、最初の担当医の診断や治療法に不満を持っているからだ。