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# 医療

セカンドオピニオンの意外な「落とし穴」、間違えると大変なことに!

あとから後悔しないために
最初の医者の治療方針に疑問を感じ、別の医者の意見を聞く。それ自体は間違っていない。だが、使い方を誤ると最適な治療法や医師の信頼を失うことになる。セカンドオピニオンの取り扱い方を間違えると、わが身を危険にさらすことにもなりかねない――。
 

セカンドオピニオンは万能ではない

「先生、やっぱりセカンドオピニオンを取りたいんですけど」

「うーん……(しばらく沈黙の後)、わかりました。そこまでおっしゃるんでしたら、ご自由にどうぞ」

胃がんと診断された草野貴司さん(65歳・仮名)がこう申し出ると、50代と思わしきベテラン担当医は渋々、了承した。

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主治医の診断に納得できない、本当にこの治療法が正しいのか迷ったとき、患者は別の医者に意見を求めることができる。いまでは「セカンドオピニオン」を知らない患者は少ないだろう。

厚生労働省が発表している「受療行動調査」('11年)によれば、調査対象となった患者の約30%が「セカンドオピニオンを受けたことがある」と回答。国も積極的にセカンドオピニオンを推奨してきたことで、もはや「市民権」を得たと言っても過言ではない。冒頭の草野さんも、ごく自然にセカンドオピニオンという言葉が口をついて出た。

だが、セカンドオピニオンは万能ではない。簡単そうに見えて、じつは「落とし穴」がある。

草野さんが語る。

「先生から胃がんを伝えられたときはショックでしたよ。でも幸いにも早期だというので少し安心しました。インターネットや本で調べたところ、『腹腔鏡手術』(内視鏡を体内に入れて、モニター越しにがんを切除する術式)なら簡単に治ることがわかりました。

ところが、その主治医は『お腹を開いて(開腹手術で)きっちりがんを取りきりましょう』と言うのです。開腹だと入院期間も長くなるし、やっぱり腹を切られるのは怖いじゃないですか」

こうして草野さんは、自ら他の病院を探し出し、セカンドオピニオンを取ることにした。