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「アップルショック」で注目される、アップルがこの先採る指針

市場参加者は、そこに注目している

2019年、世界の株式市場は、米アップルの業績大幅下方修正というショックを受けて急落して始まった。アップルは、主力のアイフォンの売れ行きが期待されたほど伸びず、昨年10-12月期の売り上げ予想を大幅に引き下げた。それに伴い、投資家から一斉に同社株式の売りが出た。今回のアップルショックは、米国経済の高成長を支えてきた米IT先端企業に対する陰りを象徴するものと考えられる。

アップルに関しては、そろそろ新しいプロダクトやビジネスモデルの変革が求められる局面を迎えている。スマートフォンの普及に大きな功績を果たしたiPhoneに代わるプロダクトを同社が開発し、需要を創造することができるか否かがアップルの成長を左右するだろう。そのために、経営者がどのように成長戦略を策定・実行していくか、その手腕が問われる。

 

アップルショックの正体

1月2日、アップルのティム・クックCEOは投資家向けの書簡を発表し、2018年10~12月期の売上高が従来の予想を下回る840億ドル程度になったとの見解を示した。これを受けて3日のアジア市場ではリスク回避が鮮明となり、為替相場では円が急伸する場面があった。その後、同社の株価は大きく下落した。これを“アップルショック”と呼ぶ。

アップルショックを受けたわが国株価の下落を見て痛感するのは、アップルというIT先端企業の成長力が、世界経済の安定に無視できない影響を与えてきたということだ。iPhoneの創造によってアップルは私たちの常識を大きく変えた。ネット上での音楽配信(購入)サービス、SNS、モバイル決済などは、私たちの日常生活を大きく変えた。

そうした力があったからこそ、バフェットをはじめとする多くの投資家がアップルの株式を保有してきた。こう考えると、アップルの株価急落が目先の業績への失望におされた動きと論じることだけでは物足りない。アップルショックの本質は、同社のイノベーション停滞への懸念が顕在化しつつあることにあると考えられる。

アップルはイノベーションを発揮することによって、自ら需要を生み出し、成長を遂げてきた。特に、故スティーブ・ジョブズのデザインなどに関するこだわりはすさまじかった。それがあったからこそ、アップルは世界中の人が「ほしい!」と思わずにはおれないiPodやiPhoneなどの新しい商品を生み出すことができた。

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