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選挙イヤー「選びたい候補がいない」人に知ってほしい「ある闘争」

この30年で起きていたことは何か

2019年は選挙イヤーである。新天皇即位の5月を挟んで、4月には統一地方選挙が、7月には参議院選挙が行なわれる。

衆議院選挙との同日選挙もささやかれる中で、駅頭に行けばのぼり旗を持った候補予定者たちが朝に夕に立ち、支持を訴える光景に普段より増す頻度で出会うはずである。

「候補者たちの闘争」はすでに始まっているのだ。

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なぜ「選びたい人がいない」のか

こうした候補予定者たちの奮闘をよそに、有権者の目は冷ややかだ。

「誰がやっても同じ」「選びたい人がいない」というしらけた思いを抱いている人々も多い。

なぜ、「選びたい人がいない」と感じるのか。特に国政選挙の際には選択肢が限られ、基本、既に政党で選ばれた候補者の中からしか選べないと感じるからである。

候補者決定過程に有権者は踏み込めない。関われないまでも、その過程を知ることができれば認識やコミットメントの濃度は変わるかもしれないが、それもない。

候補者たちにとっては国政選挙では政党の「公認」を得なければ勝利はおぼつかない。

だからこそ、必死で「公認」を得るための闘いを繰り広げるのであるが、そこには個人的なドラマに留まらない重要な点がある。

「候補者選定過程が政党の質を規定する。いかにオープンに納得できるものにしていくか、各党が問われている」(岩本美砂子三重大学教授)と指摘されるように、まさに「政党の質」そのものなのだ。

 

圧倒的「現職王国」自民党

改めて、現時点(2018年12月28日)で発表されている2019年参議院選挙の候補者予定者たちをみてみよう。

自民党の場合、合区となっている徳島・高知、鳥取・島根も含めた41選挙区で44名の候補者を公認している。

そのうち女性は5名。選挙区で初出馬となる新人候補は現職で全国区から大阪選挙区に移る太田房江を入れてもたった4名で、彼女は唯一の女性だ。

兵庫選挙区では長年鴻池祥肇が選出されてきたが、その長男と後継を争った加田裕之が、兵庫県議会を4期16年務めたのちにようやく「新人候補」となっている。

ことほど左様に、与党である自民党で「公認」を得ようと思うと並大抵のことではない。「候補者」の椅子は現職でほぼ埋め尽くされているからだ。

全国区についても現職有利は自明である。