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2019年、中国経済低迷で日本に立ち込める「暗雲」

米ニューズレターが予言した先行き

封印された「改革開放」路線

中国の習近平国家主席(共産党総書記)が主宰した党中央経済工作会議は12月19~21日まで3日間開かれたが、公表された声明文が中国経済の先行きを占う上で参考になる。

そこでは「総需要を安定させる」必要性を強調し、「緩和的な財政政策」と「慎重な金融政策」という文言が使われている。ただ、金融政策に限って見てみると、従来あった「慎重、かつ中立的」なる文言から「中立的」が抜け落ちている。

このことは、いったい何を意味するのか。習主席は中央経済工作会議前日の18日に開催された中国の改革開放40周年の記念式典演説で、当初、自らを鄧小平路線(政治・経済改革と対外開放政策)の継承者と位置付けて「競争の中立性」という言葉を使って市場経済型改革のビジョンを打ち出すものと思われていたが、その予想は見事に裏切られた。

改革開放を「偉大な革命」と讃えたものの、共産党の指導を堅持したからこそ実現できたとした上で「党がすべての活動を指導し続ける」と言明したのだ。

要は、共産党一党支配の重要性を改めてアピールしただけだった。換言すれば、権力完全掌握のために執った毛沢東路線から後退して鄧小平路線へ近づく(戻る?)ことはなかったということである。

[写真]「毛主席万歳、世界の人民の心の中に永遠に生きつづける」と毛沢東を讃える垂れ幕。習近平政権下の中国では毛沢東時代への回帰が盛んに叫ばれてきた(Photo by GettyImages)「毛主席万歳、世界の人民の心の中に永遠に生きつづける」と毛沢東を讃える垂れ幕。習近平政権下の中国では毛沢東時代への回帰が盛んに叫ばれてきた(Photo by GettyImages)

政治体制改革について一切言及しなかった習演説に対する批判が続出した。実名で批判する学者が現れただけではなく、一時ネット上は匿名批判で溢れたものの、現在は当局によってすべて削除されている。

こうした中で中央経済工作会議が開かれたのだ。

 

同会議開催直前の18日に刊行された米ニューズレター「OBSERVATORY VIEW」に注視すべき一節があった。

「中国の政策担当者は来年の経済成長見通しを6.5%から6〜6.5%のどこかに切り下げ、インフレ見通しは3%以下を維持するものと思われる。仮に来年の経済成長見通しがその最下限の6%に設定されたとしても、それを達成するのは容易ではない」

なぜ注視すべきかと言えば、日本経済新聞(12月27日付朝刊)に同紙恒例の「中国(現地)エコノミスト調査」の結果が掲載されていたからだ。