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「強みは3つの掛け算で作る」フリーランス必読のブランディング戦略

山田竜也に訊く!フリーランス相談室③

前回の記事(リンクはこちら)は、フリーランスが高額報酬を得るための「見せ方」について取り上げました。クライアントに信頼されるためには、数字やネームバリューを病的に気にして「わかりやすい成果」を見せるべきだと山田さんは言います。

そこで今回は、ライター自身の見せ方を強化する「ブランディング」について、現役フリーランス・ライター代表として、山田さんにお話を伺っていきます。

取材・文/萩原かおり

自分の強みは「3つの掛け算」で作る

【質問】
ジャンル問わず執筆していますが、これといった強みを主張しにくく、ライターとして自己紹介しても印象に残りにくい気がしています。自分の強みや専門性を作るには、どうしたらいいでしょうか?

【回答】
まずは、自分で興味を持てるジャンルから手をつけていくのがおすすめですよ。興味がある仕事を自分から積極的に取ってきて実績を作っていくと、だんだんと専門性が生まれて自分の強みになっていきます。反対に、興味がないジャンルの仕事をするのは苦痛になりますし続かないので、潔く断りましょう。最初は特化させるのです。

矛盾するようですが、特化させつつ広がりを持たせることも大切。コンテンツを作るときは3つの掛け算を意識してください。たとえばマーケティングを軸にするなら「マーケティング×ウェブ×広告」「マーケティング×ウェブ×SEO対策」というように、組み合わせを少しずつ横にスライドして自分の領域を広げていくのです。そうすれば、強みを無理なく着実に増やせます。

 

ポイントは、知識がある領域をベースにした組み合わせにすること。掛け算する領域が自分の専門と重なっているほど失敗リスクが少ないので、最初はなるべく自信がある分野をメインにしつつ、ひとつだけ新しい要素を組み合わる形で広げていきます。

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私自身、組み合わせを変えながらウェブに関する本を多く出版し、結果的に「ウェブに詳しい人」というイメージが定着し、私の強みになりました。どんどん新しい領域を取り入れて試していくうちに強みが確立され、専門家としての地位を築けます。

注意するべきなのは「需要のあるメジャーなテーマ×独自の切り口」で訴求すること。メジャーなテーマだと自分より詳しい専門家がたくさんいますが、気にする必要はありません。今までになかった新しい切り口を作れば、メジャーなテーマでも独自の価値を提供できます。メジャーなテーマで一般性を持たせて母数を確保しながら、希少性の高い切り口で話題性を持たせるということです。

私は「システムエンジニアとして働いたのちにフリーランスのマーケターとして独立し、うつ病になって倒れたものの、その後1000万円稼いだ」というエピソードをコンテンツにしています。

フリーランスや、マーケティングはメジャーで一般的なテーマですが、うつ病で倒れてから再起したストーリーが希少性をもたらしました。結果的にフリーランスの著書を執筆することができました。「この人にしか語れない話だ」という希少性があれば、十分価値があるコンテンツになりますよ。

「共感」か「信用」でブランディングする

【質問】
やりたい仕事を増やすために自分の知名度を上げるブランディングが必要だと感じていますが、どうブランディングすればいいのかわからず困っています。ブランディングにはどんなやり方がありますか?

【回答】
ブランディングには「共感ブランディング」「信用ブランディング」の2種類があります。エピソードなど個人の考えを提示するのが共感ブランディング、数字などわかりやすい実績を提示するのが信用ブランディング。まずはどちらのブランディングが自分に合っているか見定めてください。

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たとえばユーチューバーのように「好きなことで生きていく」系の思考を持っていて、自分の個性を際立たせたい人は共感ブランディングで攻めるべき。共感ブランディングの場合は「自分はこういう人間です」と自身の考えを発信していき、それに共感する人、つまりファンを増やしていきます。

ライターを例にとると、共感の輪を効率的に広げるために、GoogleやYahoo!などの検索サイトに上位表示されやすい人気ウェブメディアや、固定読者が多いメジャーな媒体を入り口にして、自分の考えをこまめに発信していきましょう。日々ヒット企画を練りながらトライ&エラーを積み重ねていけば、精度が上がっていきます。

 

ブログなどの野良メディアやSNSの個人アカウントで攻める場合は、リスクもありますが炎上マーケティングを行うのが手っ取り早いです。柔らかい表現ですと賛否両論が起こる情報発信をする。尖った企画を考えて、燃えそうな表現で書くことがカギですね。炎上するコンテンツは人の感情を大きく揺り動かすコンテンツですから、多少煽るような書き方をすると効果的です。

炎上させて知名度を上げ、そこから自分の発信したいことを伝えていくのもパワープレイのひとつだと言えます。私は、メンタルがタフではないので避けています。

個性や尖った企画で打ち出したくない人は、信用ブランディングで攻めます。仕事で実績を出して本を出版し、そこから大手のメディアに移行して知名度を高めていくのがひとつのモデルケース。時間はかかりますが、仕事に取り組んでいれば自然と実績は増えていくもの。コツコツと努力さえすれば実を結びやすい方法ですし、共感ブランディングに比べてイメージダウンにつながるリスクも少ないです。

信用されるためには、結果をわかりやすく伝えることが大切です。「こういう会社のこんな仕事を手伝って、その結果はこうです」とプレゼンできれば信用されます。相手に「すごそうだ」と思われることが重要なので、企業のネームバリューや数値が欠かせません。なるべくわかりやすい実績を作るといいですよ。

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