平成経済を振り返れば一目瞭然「消費増税、やれば日本は即終了」

「平らに成った30年」を忘れるな

消費増税の目的はいつの間に…

先週の朝日放送の情報番組『正義のミカタ』は、年末の拡大番組だった。各国の「危険なこと」を各専門家が述べる特集だったが、番組に出演した筆者は、「日本の危険なこと」として来年の消費増税を取り上げた。

おそらく地上波では初めてのことだと思うが、「消費税はそもそも社会保障財源としては望ましくない」ということを説明した。消費増税は、かつては「財政再建のため」といわれていたのに、今では「社会保障のため」に行われる、と一般市民向けには説明されている。つまり、財政再建のための消費増税というロジックは崩れつつあるということだ。

例えば、10月5日付け本コラム「IMFが公表した日本の財政『衝撃レポート』の中身を分析する それでも消費増税は必要ですか」(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57978)など、これまでの本コラムでは、日本の財政再建がそもそも必要なくなりつつあることを説明した。

 

財政再建が必要ないとなると、「社会保障のための消費増税」というロジックも崩れるのだが、そもそも消費税を社会保障目的税として導入している国はない。この話も、やはり本コラムで書いている。

例えば、2012年3月19日付「消費税を社会保障目的税とする財務省と民主党は『世界の非常識』。名目3%、実質2%の「弾力条項」で財務省・日銀の尻を叩け!」(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/32083)などがそれだ。

これは当時は珍しい意見だったので、国会の求めに応じて、2012年6月14日の衆議院「社会保障と税の一体改革特別委員会」の公聴会などにも出席して、何度も証言もしている。

簡単にいえば、社会保障は保険システムで運営されており、財源は保険料が基本となる。しかし、保険料を払えない人も出てくるので、その分は金持ちからより多くとる「累進所得税」で賄うのが基本となるのだ。

ところが、保険料は労働者と企業が半分づつ負担する「労使折半」にすればよいのに、企業側の負担分を消費税で賄えば企業の負担が軽くなるので、その意向を汲んだ財務省が消費税を社会保障目的税としてきた、というのが真相だ。

さらに財務省は、消費増税について財界の賛同を得るために、企業側には「法人税減税」のバーターも持ちだしてきた。消費増税という悲願の達成のためなら、社会保障制度の基本的な設計思考などはどうでもいい、というのが本音なのだ。これでは、保険制度の基本が崩れてしまい、社会保障制度もうまく運営できなくなるだろう。

……という話の途中まで番組では説明していたのだが、共演していた人たちが興奮しだして、消費増税について各自の意見を言い出した。筆者が割り当てられていた時間は、調整の利かないところだったので、結局時間が無くなってしまい、詳しい説明は省略せざるを得なかった。

まあテレビ番組ではよくあることなのだが、以下の二つの図は、番組で使う予定だったのに時間がなくて説明できなったものだ。この機会に、この図を見ながら筆者の言いたいことを知っていただけたらと思う。

特に一つ目の、日本の経済成長について。筆者は平成という時代を振り返るとき、「平に成った」時代だと思っている。このことは是非強調しておきたい。

どういうことか、説明していこう。