<東京リボーン>NHKが撮った「2020・ネオ東京」驚きの光景

未来の日本を創造する
佐野 広記 プロフィール

想像したものを創造できるか

今回の番組の映像を仕上げていくにつれ、何度も不思議な感覚にとらわれた。見ている映像が、現実の東京なのか、作り物の仮想東京なのか、見分けがつかなくなってくるのだ。

理由のひとつとして、CG技術が飛躍的に向上していることは考えられる。今回も、東京23区にある建物のほとんどを最新のCGで作成、本物の映像と見間違うばかりのリアルさを追求している。

AKIRAのシンボルキャラクターと共に生まれ変わる東京を縦横無尽に疾走。ネオ東京の誕生を目撃する。デザイン監修は大友克洋  「AKIRA」©大友克洋/マッシュルーム/講談社

ただ、今回驚いたのはそこではない。現実の東京を撮影したはずの映像が、なぜか作り物のように見えて迫ってきたことだった。それは、現実の東京が、かつて映画や本で見たような未来都市の領域に突入してきているから、なのだろう。

番組のテーマ音楽を担当して下さった、作曲家の山城祥二さん(芸能山城組の組頭)が、番組の映像を見て言った言葉が思い起こされる。

「私たちが30年前にAKIRAを作る際に想像していた未来の世界に、現在の東京があまりにも接近してて、不思議な感じがします。今の東京の感覚に一致していることに感銘を受けています」

 

かつて夢見た未来都市、ネオ東京が、いま現実のものになろうとしている。

人間は、想像した世界を作り出すことができる力を持っているという。いや、想像した世界に自然と近づいていく……ということかもしれない。

では、私たちはいま、これからの東京の姿を想像できているだろうか。

『AKIRA』は、若者たちに東京の未来像を想像させ、今の東京を生む原動力となってきた。今夜から始まるNHKスペシャル「東京リボーン」が、10年後、20年後、そしてその先の東京を創造する原動力となることを願っている。

NHKスペシャル「東京リボーン 第1集 ベイエリア 未来都市への挑戦」
本放送:2018年12月23日(日)21:00~21:49(NHK総合)
再放送:2018年12月26日(水)00:40~01:29(NHK総合)
※NHKオンデマンド配信有り

ナレーション:神田松之丞(講談師) 松坂桃李(俳優)

デザイン監修:大友克洋

テーマ音楽:山城祥二

題字:平田弘史

「AKIRA」©大友克洋/マッシュルーム/講談社