photo by Hayato Kurokawa

2018年の一皿は「サバ・サバ缶」! カン動の成功はなぜ起きた?

ギョ! バカ売れ缶詰に学ぶ儲けの極意
サバ、サバ缶の空前のブームが続いている。しかし、定番商品の奇跡のブームは突然理由もなしには起こらない。そこには商品開発、ビジネス全般のヒントになる逸話がたくさんあると、『日本全国「ローカル缶詰」驚きの逸品36』『缶詰博士が選ぶ!「レジェンド缶詰」究極の逸品36』などの著作がある「缶詰博士」こと黒川勇人氏は言う。知られざるサバ缶の“下積み時代”とはいったい……?

前年比3倍以上という驚異的売り上げ

ぐるなびが選ぶ2018年の「今年の一皿®」はサバだった。その選定理由を読むと、最初にサバ缶人気に触れている。手軽に食べられて健康にもいい。ひいてはサバの美味しさと魚食文化の素晴らしさを見直すきっかけになった、とある。何ならもう、今年の一皿®は「サバ缶でよかったんじゃないの」と思う。

クックパッドはずばり、「食トレンド大賞2018」にサバ缶を選んだ。今年を代表する家庭料理のトレンドキーワードだったそうな。

 

僕は今こうして缶詰博士として活動しているのだが、幼時から「缶詰にはご馳走が詰まっている」という思いでサバ缶で様々な料理を作ってきたし、若い頃の貧乏生活もサバ缶に救われた。僕としては「ようやく時代が追いついたな」と、嬉しくてたまらない。

サバ缶は今年、売れに売れた。各メーカーの実績を平均すると、おおむね前年の1.5倍強というところ。スポットで見ると2倍近く売れた時期もあった。

都内のある高級スーパーでは、今年5月に前年同月比で220%も売れたという。つまり3倍以上だ! あの幼馴染みのようなサバ缶がこれだけ売れるとは、さすがに僕も予想していなかった。

しかし、サバ缶人気が高まったのは突然ではなく、11年頃から少しずつ売り上げを伸ばしていた。生産量で見ても、この10年でじわじわと1.5倍まで増えている。その間、何があったのか?