日本人がなぜか「ホーチミン」の次世代カルチャーを牽引しているワケ

世界に拡散する「日本ムーブメント」
テリー 植田 プロフィール

ホーチミンにボウリング場を作る日本人

その笹塚ボウルCEO財津宜史氏から、今まさに「ホーチミン次世代アミューズメント」であるボウリング場を作る計画が進行中だと聞きました。

──なぜ今ホーチミンにボウリング場なのでしょうか? そもそも、財津さんはどうしてホーチミンに住むようになったのですか?

●財津氏談
2016年4月に初めてベトナムの地を踏みました。目的は友人に会うための旅行です。滞在は3日間と短かったのですが、「こんな国があるのか!」と衝撃を受けました。

僕は、2010年ぐらいから海外へのビジネス展開のイメージを漠然と持っていました。僕の感じる日本の不安要素として、少子高齢化、若者の遊びの多様化、ビルの老朽化、地震列島、遊びに対しての政府と相違(風営法問題など日本は娯楽に対してとても厳しい)などいくつかあって、リスクヘッジのためにも15年後の未来に投資しなければいけないと思っていました。

ベトナムに出会って、「まずここから挑戦しよう」と決めました。最初は後進国という意味でベトナムを少し下に見ていた自分がいましたが、まったくそんなことはない。良い店はたくさんあるし、みんなスマホ持って情報集めているので、感度の高い人も多い。

でも、ベースを日本に置きながら“遠隔操作”で成功するほどの実力もコネも、僕は持ち合わせていない。そう判断をして、2017年4月から家族で移住したんです。

──1980年代の小学生、中学生時代には週末は友達と必ずボウリング場に行ったものです。ボウリング場が流行のコミュニケーションの場でした。いまのホーチミンのアミューズメント事情はどうなのでしょうか?

●財津氏談
東京と比べて数と種類は少ないものの、遊ぶ場所はたくさんありますし、どんどん新しいお店も作られていますね。リアルにコミュニケーションをとることにお金を使っていると僕は感じています。

みんなで食事に行く、飲みに行く、旅行に行く、語学を習う。お金の使いっぷりも良く、給料を前借りするスタッフが大勢います。

調べてみると、これは僕の会社だけの話ではなく、多くの経営者から良く聞く傾向でした。簡単にいうと、貯金しないんですよね。もらった給料を全部使っちゃうんです。もしかすると「計画性がない」とか「将来のことを何も考えてない」などと感じる人もいると思うし、実際そうなのかもしれない。

ただ、僕はそういうふうには見ていなくて、自分の体験に投資していると思っています。そういう意味では、コミュケーションを目的としたエンタメ施設はこれからどんどん増えていくと思っています。僕らもその分野に関しては最も得意とするところなので、ベトナムのエンタメカルチャーに貢献したいと思っています。