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老親の「本当の預金」を知りたいなら、休眠預金と家計簿の話をしよう

お金の実状は外から見てもわからない

老親ときちんと「お金の話」はできていますか?

最近、40~50代の方から「年金生活の親と“お金の話”をしたいけれど、何をきっかけにするといいでしょうか」と質問を受けることが増えています。

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どんなことを知りたいのかと尋ねてみるのですが、返ってくる答えは人それぞれ。比較的多いのは「お金のことで困っていることがあるなら相談に乗りたい」と「相続のことをどう考えているのか聞いてみたい」の2点です。

お金の実状は、外から見るだけではまったくわからないものです。

それは家族であっても同様。「余裕がありそうに見えたけど、実際にはなかった」というケースもあれば、反対に「うちの親はお金がないと思っていたら、亡くなったあとに貯め込んでいたことが明らかになった」というケースもあります。

 

裕福だと思っていた父が「葬式代も残してなかった」

数年前のことですが、70代後半で亡くなった父親の葬儀を済ませた知人が「葬式代の貯金も残ってなくて驚いた」と話してくれたことがありました。葬式代は、子どもたちで出し合うことになったと言います。

知人のお父さんは、70歳過ぎまで子会社で週に3~4日会社員として働き、厚生年金には70歳まで加入していました。サラリーマンとしては恵まれていた人ですね。

70歳過ぎまで給与収入があり、長く厚生年金保険に加入していた分、年金額はそこそこ多いはず。だから子どもたちは、ある程度の貯蓄が残っているものと思っていたのですが、実際には違っていたわけですから、驚いて当然です。

知人は、親の貯蓄が底をついた理由を考えてみたそうです。思い返してみると気前よくお金を使っていたことに気づきました。

月に1回、子世帯が実家に帰るとごちそうが用意され、外食すると支払いはすべて親持ち。そういう親子関係では、漠然と「うちの親はお金に困っていない」と考えても仕方ないですね。

確かに知人の両親は「困っていなかった」でしょう。リタイア後も膨らんだ支出のまま生活ができていたわけですから、幸せだったはずです。しかし、お父さんが亡くなったあとのお母さんの生活は一変します。