安易に手を出すと損をする!「買ってはいけないマンション」の条件

「30平米未満」物件が値下がりしたワケ
沖 有人 プロフィール

築年数は「12年」が限界

現在、都心の新築分譲マンションは供給が少ない。場所を優先するなら中古物件にならざるを得ない面がある。だが単身者が購入する場合、築12年以内の物件をお勧めしたい。

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というのもRC建築の耐用年数は47年であり、住宅ローンは耐用年数いっぱいまでしか組めないことが多い。35年ローンを組んで購入する場合、築12年が限界となる。

もちろんマンションの場合、耐用年数を過ぎたら住めなくなるとか、戸建てのように売却価格がゼロになるということはない。

しかし売却を考えると買い手の住宅ローンに制限がついてしまう物件は売りにくい。その意味ではやはり築浅なものがベターで、築12年までという制限を一つの目安としたい。

築年数という視点から特異なポジションにあるのが定借マンション(定期借地権付きのマンション)である。

都心では新たなマンション適地が売りに出されることは少ない。一方で「先祖伝来の土地を手放したくない」と考える地主は多く、そこから分譲ではなく定期借地権付きのマンションが市場に出てくることがある。

こうした定借マンションは、1992年施行の借地借家法の規定に基づくものだ。この法律では期限付きで土地の賃借を行い、期間満了後には立退料などの追加負担なしで所有者に土地が返還されるという定期借地の制度を定めている。定期借地権がついた土地は原則期間満了後に更地にして所有者に返さなければならない。

 

定借マンションは居住期間が限定されることから、新築時には分譲マンションより低めの価格設定となっている。

しかし中古市場では都心寄りの定借は、分譲マンションとほとんど変わらない価格で流通している。したがって「新築で買った定借は値上がりしやすい」ということが言える。

ただ定借は販売が始まってからまだ20年ほどしか経っていない。数的にも東京都で年間数百戸しか新規販売がない。発売から40年、50年経った物件は存在していないので、定期借地権が失効する時期が近くなったときに物件の価格がどう変動するのか、予想しにくい。

その意味では一定期間での買い替えを前提として購入すべき物件と言える。逆に単身者が住み替え前提で買うなら、値上がりしやすい都心の新築定借マンションは狙い目だ。

ただ定借マンションは住宅ローンが組みにくいという問題がある。定借マンション向けの住宅ローンは一部の銀行しか扱っておらず、かつ「返済終了後に、定期借地権の残存期間が10年以上であること」といった条件がつけられている。

新築物件であれば50年以上の残存期間があるので普通に35年ローンを組むことができるが、仮に15年以上住んでから売却しようとすると、残存期間が不足して買い手が長期ローンを組めず、それが販売の障害となる可能性がある。

そういった意味でも、やはり「買うなら築浅物件」ということがいえそうだ。