安易に手を出すと損をする!「買ってはいけないマンション」の条件

「30平米未満」物件が値下がりしたワケ
沖 有人 プロフィール

ワンルームはこんなに損をする

ただし面積は広ければいいというものでもない。

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今後はファミリー向け以上に単身者向けの需要が大きくなってくるし、面積が小さいほうがグロスの価格は安くなるので買い手がつきやすい。実際に同じマンション内であれば面積が小さめの物件のほうが値上がりしやすいというデータもある。

ただし小さいといっても、30㎡未満のワンルームは避けること。したがって間取りとしては1LDK以上ということになる。同じ1LDKでも、できればリビングが広めの物件がよい。

これは中古物件や賃貸物件として内覧したとき、リビングが広いほうが印象はいいからだ。その意味では同じ面積の物件であれば、部屋数は少なめのほうが見栄えがよい。

ただ実際に暮らしてみると、寝室以外に別の部屋がもう1つあると、趣味の部屋としてグッズを飾ったり、収納部屋にしたりと、何かと使い勝手がよい。その意味では単身者だから1LDKに限るということはなく、2LDKも単身者向きの物件といえる。

なぜワンルームマンションを自宅用として買ってはいけないのか。

ワンルームマンションは基本的に面積が30㎡未満で、住宅ローンの対象にならないことからもわかるように、自宅として住もうという人が存在しない賃貸専用物件である。

新築ワンルームマンションの購入には、初期費用はほとんどかからない。頭金ゼロでも買えてしまう。最初の出費額が小さいので、気軽に手を出してしまう人が多いのだが、そこが問題なのだ。

 

まずローン金利の問題がある。一般的な住宅ローンが使えずノンバンクから融資を受けることになるため、ローンの利率は2%以上になる。この金利で全額ローンを組んで購入したとすると、賃貸に出した場合の表面利回りは4%程度しかないので、ローンの元利返済額が賃料収入を上回り、毎月キャッシュの持ち出しが起こってしまう。

ただし購入直後の数年に限っては、設備償却を経費として計上することにより所得税・住民税が還付されるので、家賃と還付額の合計がローン返済額を上回り、わずかだが手取り収入が増える。

償却はキャッシュアウトしないので、節税効果でキャッシュが増えるのだ。そのため儲かった気分になるのだが、それは最初だけ。数年して償却がほぼ終わると家賃とローン返済額の収支がマイナスになり、以後は毎月キャッシュが出ていくことになる。

そもそも新築ワンルームマンションは、自宅用に比べて面積あたりの設定価格が割高なケースが多い。購入直後に売りに出したら、購入価格の20~30%安の値段しかつかない。その後も一般のマンションよりも早いペースで、毎年3%程度、中古価格が下落していく。

中古価格の値下がりが激しいのは、賃貸目的で建てられていて安普請なためだ。そのため住み心地もよくないし、経年変化も激しい。オーナーは誰も住んでいないし入居者の入れ替わりも激しいため、管理組合も機能していない。結果、築20年ぐらいで管理状態が悪くなり、かなり安値になってしまう。

ワンルームにかぎらず、投資用賃貸マンションは自宅用に比べてローンの金利が高いし、たとえ転売で儲けたとしても自宅と違い多額の税金がかかってくる。キャピタルゲインを狙うなら自分が住む家を買うことで、投資用はNGだ。