都心3区・駅から徒歩4分・ご近所の質…売れる物件の条件が分かった

マンションは「立地」で決まる
沖 有人 プロフィール

その土地は地震に強いか?

物件の周囲の「環境」も重要になる。

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注意点の一つは立地によって大きく異なる天災リスクだ。

2018年6月、大阪北部で最大震度6弱を記録した直下型地震が発生し、大阪市内、茨木市、高槻市などで塀や門が倒れ道路が陥没する等の被害が発生した。損壊した住宅は数百に及び、塀の下敷きになった児童や高齢者など死者も出ている。

大阪同様、首都圏でも直下型地震の発生が予想されている。東京はフィリピン海プレート、ユーラシアプレート、太平洋プレートという3つのプレートがぶつかり合う世界でも珍しいポイントに位置している。直下型地震の予知は不可能とされており、ある日突然起こるものと考えなくてはならない。

直下型以外にも、南海トラフ(四国から相模湾まで続く、プレートの境界にあたる深い溝)を震源とするマグニチュード8~9クラスの巨大地震が、今後30年以内に70%の確率で発生すると予測されている。

地震については資産性という観点から注意を払わなくてはならない。

東日本大震災後の仙台市では、地震や津波で被害を受けた建物が資産価値を大きく毀損する一方、住める物件が減少し、新規住宅の供給も激減したことで、震災に遭っても被害を受けなかった賃貸物件の賃料は約2割上昇している。

賃料が上がったということは、収益還元法で決まる市場価格もそれだけ上がったことを意味する。震災では直撃されても居住性に問題が出なかった物件は、資産価値が高まるのである。

 

その意味ではむやみに地震を怖がる必要はなく、むしろ大地震があっても被害を受けないような立地と構造の物件を選べば、震災による値上がりが期待できることになる。

東京都内でも昔から「山の手」と呼ばれてきた地域は地盤が強固で震災にも強い地域が多い。逆に「下町」と呼ばれてきた地域は埋立地など地盤が弱く、海抜も低い地域が多く、地震や津波、高潮といった天災に弱い。

私個人としては、東京東部のゼロメートル地域の物件は避けるべきだと考えるし、オリンピック開催で人気が高まっている湾岸地域の物件も勧めにくい。

早くも忘れかけられているが、東日本大震災では浦安市をはじめとする湾岸地域は、震源地から遠く離れていたにもかかわらず、液状化などトラブルが多かった。マンションそのものの基礎工事がちゃんとしていたとしても、そこにつながる配管等のライフラインが震災で破壊されれば、住んでいることは難しくなってしまう。

一度そうした問題が発覚すると、それからしばらくは買い手がつかなくなり、資産の流動性が失われることを覚悟しなくてはならない。その意味でも立地が重要だ。

ファミリーの場合、教育環境も重要だ。近くの公立小学校の様子を見たり、評判を確かめておくことも忘れてはいけない。住まいサーフィンの調査でも、「有名小学校の学区内の物件は価格が下がりにくい」という結果が出ている。都内の高額マンションを買う層は子どもの教育にも熱心で、そうした要素も市場価格に影響してくるのだ。