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大塚英樹が明治安田生命社長に迫る! 「四方よし!」の経営哲学とは

根岸秋男社長「お客様が評価者である」
大塚英樹

売り手、買い手、世間、会社よしの『四方よし』

さらに、支社長のときは、業績を大幅に上げ、2年連続で「優秀支社」として表彰された。

配下の営業所長に対して顧客への対面によるアフターフォローの価値を繰り返し訴え、〝売る力〟を営業職員に身に着けさせるよう、指導したことが奏功したのである。

このとき根岸は、プロセスの向上により業績は伸び、営業職員の処遇向上と会社の成長につながると確信した。  

 

続く企画部長時代。

2005年の保険金の不払い問題で、一度目の行政処分を受けた直後、支社長から企画部長に異動した。その後、二度目の行政処分を受け、常務の松尾憲治が社長に就任した。

以来、根岸は志を同じくする松尾の懐刀として短期間で業務改善計画再生プログラムを阿吽の呼吸で策定した。経営理念の修正、CSR経営宣言の策定など経営の透明性の確保に向けた取り組みに着手する。  

その後、営業企画部長のときは、顧客満足度の徹底追求による安定成長を目指した「個人営業改革」に挑戦した。

さらに、次の事務サービス企画部担当執行役時代は、顧客の立場に立って利便性、手続きの正確性を追求する「事務サービス改革」を行った。以降、根岸は松尾と一緒に経営改革を断行し続けてきた。  

根岸は、異動するたびに「お客様がすべての評価者だ」という思いで、風土改革への取り組みに貢献してきた。

「僕は、近江商人売り手よし買い手よし世間よし『三方よし』に、〝会社よし〟を加えて『四方よし』の経営を目指しているんです。三方よしがあって、会社がよくなる。一番理想的な形ですね」

根岸秋男(ねぎし・あきお)                     1958年、埼玉県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、1981年に明治生命に入社。保険料の算出等を行うアクチュアリー(保険数理士)の資格を持つ。商品課長時代に、保障と貯蓄機能を分けた画期的な新型商品「ライフアカウントL.A.」の開発を主導。滋賀支社長、企画部長、営業企画部長、執行役、常務執行役を経て、2013年より取締役代表執行役社長に就任。