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自転車シェアのセブン、ジム併設のファミマ…コンビニのすごい新戦略

「滞在型店舗」がこれからの鍵となる
理央 周 プロフィール

「水平思考」で考えてみる

ファミマ以外のコンビニも、手をこまねいているわけではありません。セブン-イレブンは自転車のシェアリングサービスを始めました。サービスを手がけている店舗で借りて、サービスエリア内ならどこのサイクルポートでも返却できるサービスです。

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その他、保育園を併設するセブン-イレブン店舗、介護拠点を併設したローソン店舗もあります。

各社ともサービス内容はそれぞれですが、思惑はすべて同じです。お客様の来店頻度を上げて売上を増やす。つまり、コンビニへの来店を「習慣化」すること。 滞在型店舗は、お客様の生活の中にコンビニに行くという習慣をつけてもらう戦略と言えます。

商品・サービスの付加価値を追加する際に有効な考え方に、「垂直思考」と「水平思考」の二つがあります。

まず、垂直思考は現在の課題をロジカルに縦に深掘りし、解決していく方法です。商品・サービスを深掘りしていくことと言えます。

 

たとえばコンビニの場合、大手スーパーなどとの違いをどう出していくかを考える際に、より立地の良い場所に出店する、売れ筋商品をしっかり置いておく、といったプロセスの考え方です。

垂直思考は、「お醤油を切らした」「マジックがなかった」など、生活のちょっと困ったを解決する品揃えを追求し、コンビニの基本的な事業ドメインである「モノを売る」という範囲内で磨きをかけていきます。逆三角形でどんどんサービスを研ぎ澄ませていくというイメージです。

一方で、水平思考はその垂直思考で各段階で除外した部分に焦点を当てます。事業ドメインにとらわれず「こういうのもできるかもしれない」と考え、「宅配便の受け取りサービスはどうだろう」「銀行のATMサービスもできる」「コインランドリーもできる」と発想を広げ、見逃していた周辺需要を掘り起こしていきます。