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# 経営者

なぜ、いま「儒学」を学ぶ経営者が増えているのか

数字だけでは経営はできない

内面を追求する時代

最近、儒学を学ぶ経営者が多い。経営者だけではない。メジャーリーガーの大谷翔平や中日にドラフト1位指名された根尾昴選手も、渋沢栄一が書いた『論語と算盤』を読んでいるという。

私の周囲でも儒学を学び、経営に取り入れている経営者が何人もいる。

儒学とは、中国古代の思想であり、「大学」「中庸」「論語」など紀元前に残されたものから、それを元に発展させていった朱子学や陽明学など数百年前のものまである。

ひとつひとつを見れば、考え方に違いがあるが、どれも道徳を中心とした生き方、あり方が書かれている。

 

最近、これを学ぶ経営者が増えている。

私も、儒学の中のひとつ、陽明学について経営者向けに話をさせていただく機会があるが、毎回大きな反響があり、びっくりしている。

なぜ、経営者は儒学を学ぶのであろうか。

私は大きく二つの理由があるのではないかと考えている。

一つ目の理由は人々の考え方の変化だ。

これからの「いい会社」とはこんな会社。1000社以上の会社と付き合った社労士が、人が集まるいい会社の事例と方法を明らかにする。

現代は、とりわけ近代以降の物質を追い求めるような外向きの思考から、自分の内面を見つめる内向きの思考に変化が生じてきている。

一般的に、東洋の思想は、一元的であり、自分の内側を探求するものである。

つまり、世の中の流れが、内面を探求する時代に移り変わっているので、それに伴い、内面を見ていく儒学が必要とされてきている。 そして、もう一つの理由は、行動と心の不一致を感じている人が多くなってきているということだ。

特に、多くの決断をしなければならない経営者は、必然的にそういう場面に出くわすことが多い。よって、不一致を感じる機会も多いと言える。

そのため、自分の心を知る東洋の思想、そして、その一つである儒学に関心を抱くようになってきているのではないだろうか。