撮影:池田博明

会社を辞めたいあなたに教えたい「若手社員が組織を動かす方法」

ONE JAPANキーマンに聞いた

飲み会で「愚痴ばかり」になってない?

「上司の話は明らかに時代遅れ。でも、どうせ言っても無駄」
「新しいことに取り組もうとしても、やる気のある人が社内にいない」
「頑張ったぶんだけ損した気分になる」
「実績のない若手に仕事は任せられないと言われるが、実績をつくるためのチャンスもない」
「事業開発やオープンイノベーションとは口ばかりで、何も新しいものが生まれない……」

これらの言葉は、大企業に勤める若手からよく聞く言葉である。ある会社の30代の男性に聞くと「入社3年目くらいから、社外の友人と飲んでも、話題は会社と上司の愚痴ばかり」だとか。

夢や希望を持って就職したのに、実際に仕事を始めたら思っていたのと違った......。そう感じて悶々としている若手社員は業種を問わず多い。

失われた20年のツケから決して逃げきれない。共通の課題意識を持った彼らが、ひとつの活路として見出したのが有志団体の立ち上げだ。最近では、役員や社長クラスが有志団体に頻繁に顔を出し、積極的に若手の意見を取り上げようとする企業も少なくない。

 

辞めるか、染まるか、変えるか

これら、全国で同時多発的に立ち上がった大企業の有志団体を束ねる組織が、「ONE JAPAN」だ。パナソニック、富士ゼロックス、NTT東日本、NHK、日本取引所、マッキャンエリクソン、トヨタ、JR ……など、日本を代表する大企業50社の若手有志団体1200人が参加する。

結成から2年の短期間にもかかわらず、経済同友会との共創フォーラムを行ったり、社を超えたオープンイノベーションが生まれたりしている。メンバーに取材し活動の成果をまとめた書籍『仕事はもっと楽しくできる』も刊行、発売後即重版と、俄然注目を集めている団体だ。

代表の濱松誠は、パナソニック社で2012年に「One Panasonic」を結成。経営層を巻き込んだ勉強会や、アルムナイ(企業のOB・OG)を呼んだイベントなどを仕掛け、樋口泰行専務のUターンにも一役買うなど、社にも大きな影響を与えてきた。

濱松は言う。

「会社がつまらないと思った時にとる行動は3つあります。『辞める』か、『染まる』か、『変える』か。辞めることを否定する気はない。でも、会社に残ると決めたのであれば、染まらずに変えるを選びたい。そう思って行動しているのがONE JAPANのメンバーです。会社で何かを変えたいと思った時、僕ら若手ができることは限られている。だから社内で一歩踏み出す仲間を作る。一人では動かない会社も、人数が集まれば応援してくれるし、ミドルマネジメント層や経営層とつながれば、少しずつ変化していきます」