安倍首相・衆参ダブル選の可能性と、気になる「橋下徹氏の動向」

なんだか騒がしくなってきた…
週刊現代 プロフィール

あとはタイミングだけ

思い起こしてほしい。今から1年前、国政で何が起こったかを。昨年7月に都議選で圧勝した小池百合子は、国政政党「希望の党」を9月に結党、解散総選挙の「台風の目」となった。

衆議院で150議席獲得、第一党に躍り出るという予想すら出て、安倍晋三もいったんは負け戦を覚悟した。

「あの時、総理が執務室で顔面蒼白になっていたのは忘れられない。小池自身の失策で、民進党を分裂させるだけさせて、最終的には自民党は漁夫の利を得たが……」と語るのはある自民党幹部だ。

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「もし、橋下が同様の形で出て来たらどうなる?小池どころのインパクトじゃない。橋下首班の野党連立政権ができる。それは本当に怖いよ」(同)

橋下の発信力は凄まじい。その力を知っているから、安倍も菅も、毎年12月、4年連続で橋下を招いた異例の会食を行って、懐柔に努めてきた。

だが、橋下の永田町入りに際し、自民党入りなどあり得ないというのは、衆目の一致するところだ。

「憲法改正には関心があるが、自民党入りはないだろう。硬直化した自民党で、橋下が雑巾がけをするはずもなく、彼を選挙区支部長につけるなど、党内が紛糾するだけだ」

と前出の自民党幹部が言えば、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏も「橋下氏の政策の観点からあり得ない」としてこう語る。

「橋下氏がもっともやりたいのは、州都をおいて地域にあった形で税金を使う道州制です。すると中央官庁との全面戦争になりますから、自民党では道州制はできない。野党で多数議席を握り、橋下政権下で道州制の実現を目指すでしょう」

 

橋下は政界復帰を明言していない。時期については、意見が分かれるところだ。そもそも来夏のダブル選はないとみる前出・田﨑氏はこう語る。

「橋下さんは、安倍さんの次を狙えばいいと考えているわけですから、次の総裁選後の総選挙まで、2年程度の準備期間はある。その間に、新党を作るのではないか。非自民支持層で、かつ共産党や立憲には共鳴できない層を狙いにいくでしょう」

参院選が迫る野党は焦るが、橋下は慌ててその舟に乗る義理もない。ただし、もし絶好のタイミングだとみれば、瞬時に橋下は乗り込むだろう。

そのとき、安倍晋三の政治生命は終わる。

(文中一部敬称略)

「週刊現代」2018年11月24日号より