相続大改正でめちゃ儲かる人、大損する人の「分かれ目」はここだ!

プロがこっそりやっている裏ワザ
週刊現代 プロフィール

ヒント2 一度払った相続税を取り戻す方法

たとえ相続が専門の税理士に頼んでも、思わぬ落とし穴が潜んでいる。相続税の還付に詳しい税理士の岡野雄志氏が言う。

「相続税にかかわる土地の評価は、税理士の業務でも専門的な知識が必要な分野のため、注意が必要です。

経験の浅い税理士が土地の査定を甘く見積もり、相続税を多く払いすぎてしまっているケースは数多い。実際に1億円も過剰に支払っている例もあったのです」

税務署は少なく申告すると厳しく取り立てるが、多く申告してもわざわざ教えてくれることはない。

だが、多く払いすぎた相続税を取り戻す方法がある。「更正の請求」という還付手続きだ。

一見すると納得できる相続税評価額でも、実はそれを減らせるポイントが数多く潜んでいるのだ。

横浜市のBさんは、都内の実家に住んでいた父を亡くした。母もすでに亡く、兄弟もいないBさんは一人で実家を相続した。

相続税の申告にあたり、周辺の路線価をもとに評価額を算出したところ、相続税評価額は約5000万円。これに従いBさんは約160万円の相続税を支払った。

ところがBさんは不満に思うことがあった。父が生前、「実家を購入したときの分譲価格は、周辺の家に比べると少し安かった」と言っていたのを覚えていたからだ。

 

それには理由があった。実家の土地は、面している道路よりも数m高いため、自宅に入るには階段をのぼる必要があった。

一方で、同じ道路に面する周辺の住宅は道路との高低差がなく、スムーズに家に出入りできる。だから、父は実家を割安に買うことができたのだ。

この例では、相続税評価額は下げられる。周辺の住宅と同じ路線価で算出したうえ、高低差の評価減を加味できるのだ。

付近の宅地と比べて著しく高低差のある土地は、評価額を10%程度まで減額できる可能性があります」(岡野氏)

Bさんが更正の請求を行えば、実家の評価額は4500万円に減額させられる。そして支払った相続税約160万円のうち、70万円分を取り戻すことができるのだ。

Photo by iStock

こうした評価減を受けることのできる土地はほかにもある。

地盤に凹凸がある。墓地に隣接する。高層ビルの陰になる時間が多い。

他にも、線路や空港に近く騒音が激しい土地や、敷地内に神社や祠が立っている土地なども、評価額を下げられる可能性がある。

「こうした特徴が、複合的に絡み合う土地も多いので、評価額がより減額されることもある」(同)

この還付請求ができるのは、相続税が発生してから5年10ヵ月までだ。すでに相続税を支払った人も、いま一度、評価減となる要素はないか、調べてみてほしい。