霜降り明星優勝に思う「6年前の光景」そしてやっぱり和牛はすごかった

2018年M-1グランプリ総括
現代ビジネス編集部 プロフィール

私と同じように、霜降り明星がM-1で優勝したあの瞬間、オールザッツ漫才で優勝した粗品さんの姿を思い出したお笑いファンは少なくないはずです。この6年間、霜降り明星がどんな努力と経験を積んできたのか。エラそうなことは言いません。とにかく、最高の形で夢がかなって良かったね……と、いまはしみじみと思うのです。

ありがとう、プラス・マイナス。

さて、最後に個人的な感想をひとつ。今回のM-1の敗者復活で、プラス・マイナスが次点となり、惜しくも決勝に進めなかったことが残念でなりませんでした(もちろん、勝ち上がったミキも面白かったのですが)。

私は彼らの特別なファン、というわけではありませんが、今年がラストイヤーだったこのコンビの姿に、鬼気迫るものを感じていました。その意気込みはネタのチョイスにも表れていたと思います。

 

下記に、敗者復活組のネタ一覧を掲載しますが、プラス・マイナスは3回戦以降、すべて違うネタでラストイヤーに臨んでいたのです。

敗者復活戦組ネタ一覧:作成 植木屋大葉
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どのネタも非常にクオリティが高く、もし敗者復活でこちらのネタを選んでいたら、決勝もあったのでは…という考えも浮かんでしまいますが、最後の「野球ネタ」に込めた想いは、いちお笑いファンが推し量るべきものではないでしょう。とにかく、すべてのネタを全力で演じたプラス・マイナスに、ただただ、格好よかったと言いたい。

これまでにも準決勝で惜しくも敗れ、M-1への挑戦を終えたコンビを何百組と観てきました。プラス・マイナスは、伝統的な漫才に、各々の「個人技」をこれでもかというぐらいにネタに載せてくる、本当に芸達者なコンビです。2015年以前のM-1では準決勝・敗者復活の常連組で、この10年のM-1を支え続けてきたコンビと言っても過言ではない。最後にあと一歩のところで決勝へと進めなかった彼らの無念を思うと、言葉がありません。

今年も数多くの芸人が、決勝に進むことのないままM-1の舞台から姿を消します。優勝者と、決勝に出場した10組に注目する一方で、M-1の屋台骨を支える「あと一歩、及ばなかった芸人」にも、どうか万雷の拍手を送ってほしい。

彼らラストイヤー芸人のこれからを祈りながら、いちお笑いファンとして、また来年のM-1グランプリを待ち望みたいと思います。

芸人の皆様、今年も楽しくて刺激的な一年を、ありがとうございました。

<文責・阪上大葉(現代ビジネス)>